和歌山県租税教育推進連絡協議会

ホーム税に関する作文税に関する中学生の作文一覧 > 中学生の作文表彰作品
和歌山県知事賞
健康を守る税金
和歌山県立田辺中学校 3年
東 翔流

ヨーロッパの平均消費税率は20パーセント・・・・・・。このことを知ったとき、僕はとても驚いた。そして、なぜそんなに高いのか疑問に思った。

幸福度が高いデンマークでは、税金がどのように使われているのか気になって調べてみた。すると、医療費や介護サービスなどにたくさんの税金が使われており、これらのサービスが無料であることを知り、驚いた。医療は、僕たちの命を支えるもので、健康に暮らすためには不可欠なものだ。思い返すと、僕も小学生の頃に高熱を出して病院で診てもらったり、インフルエンザなどの予防接種を小児科で受けたことがあるが、子供は無料だった。日本はデンマークほどではないにせよ、自己負担すると高額な医療費も、税金のおかげで大人も安い費用でサービスを受けることが可能だ。このように、医療に対して税金が使われていることで、僕たちは安心して生活することができているのである。

しかし現在、急速に進む少子高齢化の影響で税金が大変なことになっている。これからはますます高齢者の数も増え、税金の使用額は今よりももっと多くなる。今と同じ社会保障の水準を維持しようとすれば、もちろん、税金をたくさん徴収することが必要である。しかし、その分僕たち若者の負担は大きくなっていく一方である。そうなると、今までのように税金によって無料や安価で医療を受けることができるのだろうか。僕は自分の健康や将来、老後も少し不安になり、何か良い解決策はないかと思いを巡らせてみた。

僕は、日本もヨーロッパの国々のように税率を高くして、今よりも社会保障を充実させるべきではないかと思った。今よりも若者の負担は大きくなるかもしれないが、その分社会保障は充実し、今よりも暮らしやすくなるかもしれない。デンマークでは、出産・育児休暇は56週間つまり1年分の給料を国が支払ってくれたり、大学までの学費を国が負担してくれたりするという。そうなると、今よりも子育てがしやすくなり、少しは子供の数が増えて、税率が上がった分の一人当たりの負担も少しは軽減されるのではないだろうか。そうすると、少子化を食い止めることにもつながり、国民が納める税金も増え、医療も今よりももっと充実するだろう。その結果、小さな子供からお年寄りまで、日本に暮らしている大勢の人々に医療が行き渡り、安心して暮らせる世の中になるのではないだろうか。

このように、税金は僕たちの生活に欠かせないものである。健康で豊かな生活を送るためには、医療が必要である。その医療を支えているのが税金なのだ。税金は人々の暮らしや将来に欠かせない重要なものだ。そのためには、一人一人が税金の意味を知り、きちんと納めることが大切である。だから僕は、将来しっかりと税金を納めて、暮らしやすい社会づくりに貢献したいと思う。

税に関する中学生の作文一覧へ戻る