和歌山県租税教育推進連絡協議会

ホーム税に関する作文税に関する中学生の作文一覧 > 中学生の作文表彰作品
大阪国税局長賞
税関から学ぶ税金
和歌山県立田辺中学校 3年
鈴木 愛乃

近年、人や文化、情報などが国や地域を超えて拡大する「グローバル化」が急速に進んでいる。そのような今の時代において、私たちが平和で豊かな生活を送るために重要な役割を果たしているのが「税関」だ。税関は全国の港や空港にある日本の「関所」である。また、国の行政機関であるため、その運営には私たちが納める税金が使われている。貿易の第一線に立つ税関。その役割は大きく分けて3つある。

1つ目は、安心・安全な社会を実現することだ。多くの物品が輸入・輸出される今の時代、不正薬物や銃砲、爆発物などが密輸される危険性が高まっている。そのため、税関は規制されている物品が持ち込まれたり、持ち出されたりする危険はないかを最終確認する機関として、水際での厳しい取り締まりを行い、私たちの安全・安心な生活を守っているのだ。

2つ目は、適正かつ公平に関税を徴収することだ。関税とは、輸入品に課される税のことで、関税が存在する大きな理由は、日本国内の産業を守るためである。関税をかけることにより、国産品と輸入品の価格の差を縮め、国産品が売れなくなることを防いでいるのだ。また、関税は財政赤字が続く日本にとってとても重要な財源となる。税関では、このような関税が正しく納められていることを確認するため、日々、検査が行われているのだ。

3つ目は、貿易を円滑に行うことだ。貿易の円滑化は経済の発展につながり、私たちの生活を豊かにする。そのため、税関では、手続きやシステム運用などを改善する取り組みが進められている。

このように、税関は日本の安全を守り、私たちの生活を豊かにする役割を担っている。つまり、税関は私たちにとってかけがえのない存在なのだ。

また、こうして考えると、税関を運営するために必要な「税金」の大切さに気付かされる。税金が社会保障や科学技術の発展などのために使われ、私たちの生活を豊かにしていることは知っていたが、その豊かな生活のための安全な環境も作り出していることは知らなかった。グローバル化が進む今の時代、私たちは外国の文化や情報などに苦労することなく触れることができ、生活がとても便利になってきている。しかし、それと同時に日本が国際的な犯罪やテロなどに巻き込まれる危険性が高まっていることを忘れてはいけない。これからの日本を守り、私たちがこれからも平和で豊かな生活を送っていくためにも、税金の存在はとても大切だ。

今の私が納めている税金は消費税くらいだが、これからたくさんのことを学び、吸収して、将来立派な納税者になりたい。そして、税金によって作り出される幸せをたくさん感じていきたい。

税に関する中学生の作文一覧へ戻る