和歌山県租税教育推進連絡協議会

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全国納税貯蓄組合連合会会長賞
普通をくれてありがとう
和歌山市立東中学校 3年
吉田 朱里

私にとっての幸せは毎日楽しく学校で学べて、家族みんなで一緒にくらせることです。

そう思えるようになったのは、母と私と姉の3人で暮らしていたときに、生活保護などの社会保障によって生活が成り立っていたことがあったからです。生活保護とは、健康で最低限度の生活を保障するための公的扶助制度のことで、これは主に税金によって成り立っています。なので私は他の人からみても、とても裕福な家庭ではなかったと思います。

しかし、他の子と同じように学校に行き、給食を食べて、たくさん勉強をして、友達と一緒に遊べていました。私はこの今では普通に感じてしまう幸せが全国の人々が払う税金で守られていたことを知って、驚いたのと同時に感謝の気持ちでいっぱいになりました。また、裕福な子もそうでない子も平等に勉強することが出来る学校というところは私にとって大切で、大好きな場所です。

そして、私が税について知っていくうちにどれだけ普段の生活が税金に支えられていたのかということに気づきました。私の家には自動車もなかったし、旅行に行くこともまったくなかったが、それでも1週間に1度くらい家族3人、自転車でスーパーに買い物に行くのがとても大好きだったし、家の中で学校のことや友達のことなど、普通の話をするだけで幸せだなと思えました。それは、けして裕福ではなくても、税金のおかげで、1日3食、食事ができて、住むところもあったからだと思います。

私の家族は今、生活保護なしでも、生活が出来るようになりました。これも税金でたくさん支援してくれたのと母がその間も頑張ってくれたからです。今は自動車もあって、前のように自転車で買い物も行くことがなくなったが、私はそのスーパーに行くと、毎回のように思い出して、幸せに感じます。今の生活が出来ていること、学校に行って友達と楽しく勉強出来ること、大好きな家族との思い出もすべて、生活保護という制度があったからです。

生活保護はよく、税金の無駄遣いだと言われることがあるそうです。しかし私の家族はこの制度に救われました。そして、私たちは予想もしない最悪の場面に陥ったときに、救済の一つにもなる生活保護などの社会保障はあるべきだし、とても良い税金の使い道だと私は思います。

私たちが普段、普通だと思っていることが税金によって守られていて、それは全国の税金を払ってくれている人々に感謝していくことが大切だと学びました。また、普通という幸せを大事にしたいと思いました。

将来、私が税金を消費税以外に払うようになったときに、今までたくさんの幸せと思い出と普通をくれた恩返しなんだと思って「ありがとう」という気持ちで税金を納めたいなと思います。

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