和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
考え方
太地町立太地中学校 3年
脊古 彩羽

世界には消費税のない国があると知ったとき、私は「いいな、裕福で幸せな暮らしができているのだろう」と思った。しかし詳しく調べてみると、消費税が高い国の方が幸福度が高いという事が分かった。消費税が高いと商品を買う時に高いお金を払わなければならないのに、幸せだと感じられるのはなぜなのか疑問に思い、デンマークについて調べた。

消費税が25パーセントと日本の倍以上高いのにも関わらず、「世界一幸せな国」と呼ばれているデンマークは、医療費、教育費、介護費は全て国が負担してくれるそうだ。社会保障が日本よりも充実しているため、消費税に負担を感じる人が少ない。だが、私たちも、医療費や教育費などで社会保障を受けている。それなのにどうして、日本人は消費税に負担を感じてしまう人が多いのだろう。それは、社会保障は消費税などの税金を納めているから受けられるものだと、日頃から意識して生活している人が少ないからだと思う。実際に私は、社会保障は「国からのお金」とういう浅い知識しかなく、社会保障が消費税と深く関係していることを知らなかった。税について考える機会があったから、社会保障を受けられることをあたりまえだと思ってはいけないということに気づけたのだ。

社会保障は消費税だけで成り立っているのではなく、様々な税金が関わっている。その中でも消費税は一番身近に感じやすいものだ。だからこそ負担を感じやすいのだと思う。私は消費税に対する負担を減らすために、消費税が高いなと感じるのと同じくらい、社会保障が充実しているなと感じられる環境をつくるべきだと思う。この環境を整えるには、まず税金が具体的にどういう場所で使われ、税金を納めることによって私たちにどういったメリットがあるのかを広める必要がある。


税金についての理解を深め、普段納めている税金はこういったところで私たちを助けてくれているのだと、意識しながら生活する人が増えれば消費税の負担を感じる人は減っていくと思う。デンマークと日本との違いは税金に対する考え方だ。国にお金を納めていると考えるのではなく、私たちが豊かな暮らしをするためにお金を納めていると考えることができれば、デンマークのような幸福度が高い国に近づけると思う。

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