和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
大切な私達の日本の税
開智中学校 3年
木村 優花

「あれつお金払わないの?」「うん、国が払ってくれてるよ。」

先日、近くの診療所に3回目のコロナワクチンを受けに行った。着いてきてくれた母とのやり取りだった。冬に受けたインフルエンザワクチンは4千円もした。受けたい人が代金を出して打つというものだ。コロナワクチンは全国民が受けられるように、国の税金で受けられるそうだ。それはどれくらいかかるんだろうと驚いた。

調べてみると、コロナ予算というものが組まれているらしい。ワクチンなど感染予防の他に、新型コロナウイルスの検査、入院費、医療機関への支援、前には全世帯に配られた布マスク事業、特別定額給付金、GO TOキャンペーンなども含まれる。国民の命と暮らしを支えることを目的とした予算だということが分かった。

毎日ニュースでコロナのことばかり聞くので、コロナ予算はさぞかし多いんだろうと思ったら令和4年度の予算によると、歳出総額107.6兆円の4.6%しかない。他は社会保障や公共事業、文教及び科学振興、防衛、地方交付税交付金などいろんなところに使われていることがわかった。

では歳入の方は。そういえば両親が前に、「働いても税金にけっこう持っていかれているなぁ。」と明細を見て言っていた。所得税とか法人税が仕事に対する税金のようだ。私には、文房具やお菓子を買う時に消費税を払うくらいしか身近に税金を感じていなかったが。

そして歳入総額も歳出総額と同じ金額。おもしろいなあと思ったが違った。『国の財政は、歳出が税収を上回る状態が続いている。そのため国は国債を発行し、財源としている。これを公債金といい、いずれは返さなければならない国の借金だ。』と和歌山県から頂いたパンフレットに書いてあった。これは大変だ。

コロナだけではなく、この夏は豪雨による災害や、地震などの自然災害も多かった。税金によって国や国民が助かるのはありがたいことだ。でも一部の人が「もらえるものはもらっておこう。得した。」と思うものではなく、本当に困っている人が心から感謝して使ってくれるところに配って欲しい。困っていない人は、もらわなくてもいい選択もあってもいいのではないかと思った。

配ってくれる政府の方も、本当に今それは必要なのか、国民全てに公平なのか、よく考えて欲しい。使うだけ使って、足りない分は公債で集めて、といつまでも国がもつような気がしない。

今回、税というものを調べる機会があって良かった。今大人の人達も、将来大人になる私達も『わたしたちの暮らしと税金』を日々理解して、いつまでも誇れる豊かな日本で安心して暮らしていきたい。

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