和歌山県租税教育推進連絡協議会

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大阪国税局長賞
税金が伝えるもの
和歌山信愛中学校 3年
村上 舞

「私ね、海外ボランティアでカンボジア行くねん。」いとこが私にそう言ったのは小学4年生の時だった。私はとても驚いた。「お金の事とか大丈夫なんか。」私は気になって聞いてみた。すると、いとこから「大丈夫だよ。海外留学支援制度があるから。」と言われた。海外留学支援制度は海外留学の時に奨学金が出る制度で、ボランティア以外では大学での勉強や語学研修、芸術等での留学など幅広いジャンルに適用される。人の夢を応援する素敵な制度だ。今まで留学するのにはたくさんの貯金をしなければならないから留学は大変なものだと思っていたから、とても驚いた。

いとこにとってそのボランティアは一生の思い出になった。いとこはそのボランティアでたくさんの子供たちと出会ったけれど、みんな明るくて前向きで感謝を忘れない素敵な子供ばかりだったらしい。いとこはそのボランティアで大切なことを学んだ。「日本では学校に行くことが当たり前になっている。けれどカンボジアの子供たちは教育を受けたくても受けられないのだ。教育を受けられることはとても貴重なことだと知った。私は勉強なんて…と思っていたけれど、これからは勉強なんて…と思わず頑張ろうと思う。」と言っていた。また、いとこは日本に帰る時、カンボジアの人に言われた「オークンチュラン(ありがとう)」を挫けそうになったら思い出して励みにしている。

私はこんなにも素敵な事に税金が使われているのがとても嬉しかった。日本はボランティア活動を支援するだけでなく、発展途上国に対して円借款や無償資金協力も行っていると知った。税金は日本の人々と世界の人々をつなぐきっかけを作っているのだ。税金が少しでも世界の人々の役に立っているなら、その税金はとても価値のあるものだと思う。

ウクライナ侵攻のときたくさんの国がウクライナ資金援助をしていて、私は各国が資金援助を通してウクライナを応援する気持ちをウクライナに伝えているように感じた。各国が資金援助をするのはウクライナに頑張ってほしいと思っているからで、きっとウクライナの人々にもその思いは届いていると思う。また、海外留学支援制度は人々が夢へ一歩踏み出すきっかけを作ることで人々の夢を応援している。ボランティア活動を支援することでボランティア活動を盛んにし、世界中の人々を応援している。私は税金は人々に「頑張れ」のメッセージを伝えるものだと思った。私たちは直接メッセージを伝えることは出来なくても、税金を通して頑張る人々を応援している。税金はたくさんの人々の「頑張って」を届けるという素敵な役割を果たしているのだ。

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