和歌山県租税教育推進連絡協議会

ホーム税に関する作文税に関する中学生の作文一覧 > 中学生の作文表彰作品
全国納税貯蓄組合連合会会長賞
ふるさとの思いとふるさと納税
和歌山県立日高高等学校附属中学校 3年
吉成 日和

去年の冬、私の両親がふるさと納税を利用したと聞いた。ふるさと納税とは、納税をすると言っても寄付の一種と言ってもいいだろう。自分の出身地に限らず全国の応援したい地方自治体に納税することができる。また、自治体によっては地域の施設の優待券や宿泊券など様々なものが「お礼品」としてもらうことができる。

私の父は大分県の出身で、毎年一度は必ず帰省するのだが、コロナ禍ということもあり長らく帰省ができていない。そこで帰省ができない代わりといってはなんだが、ふるさと納税を利用してみようということになった。それに父から納税するとお礼品をもらえると聞き、私もそれには「ふるさとに税金を払って、特産品をもらうことができるなんていいな。」と思い賛成したが、ふるさと納税の仕組みがよく分かっていなかった。そこで私は、言葉自体は聞き馴染みのある言葉だが、納税をされた税金は何に使われているのだろうと疑問に思った。

調べてみると、ふるさと納税で納税をする際にその使い道を本人が選択できるようになっている自治体もあるそうだ。ふるさと納税によって集められた税金は自治体によって異なるが、子育ての支援や交通環境の整備、農林業や地場産業の復興など様々な用途で使われていることが分かった。それだけではなく、震災の復興を目的に寄与されている人もいることに私は感動した

ここ最近の出来事では、令和4年3月16日に起きた福島県沖を震源とする地震において、宮城県登米市は最大震度6強を記録した。停電や断水、道路の陥没等、ライフラインに大きな被害を受けた。その被害の一つで気になる記事を見つけた。昨年放送されたNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」のロケ地にもなった長沼フートピア公園でシンボルとして長年親しまれてきたオランダ風車「白鳥」の破損の被害を受け、早期復興を目指しふるさと納税を通してクラウドファンディングを行っている。寄付した後はその地域の食事券などがお礼品として返ってくる。だが、この記事の応援メッセージというコーナーにはお礼品だけを目的とせず、公園のシンボルを心待ちにして一刻も早い復旧を願っていると何件ものメッセージが寄せられていた。人々が一丸となって復興を願い、行動をしている姿というのは本当に素晴らしいものだと感じた。

日本は地震も多く、災害が絶えない。だがその度に人々が互いに手を取り合い、寄り添って、今の日本を築き上げてきたことこそ日本の誇りだと思う。

私はまだ納税をすることはできないが、将来は一納税者として税金に知識と関心を持って税金を納めたいと思う。そして、社会人となればふるさと納税を利用して、微力ながらも私達の生活を支えられるそんな人に私はなりたいと思う。

税に関する中学生の作文一覧へ戻る