和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿納税貯蓄組合総連合会会長賞
笑顔を運ぶ税金の役割
紀の川市立那賀中学校三年 中本 真帆

今年の四月から消費税が8%になり、
「ただでさえ、物の値段が上がっているのにこれ以上、値上げすると困る。」
と思ってる人はいませんか。確かに、調理に使う食材も値上がりし、生活への負担も大きいと思います。また、ガソリン代も値上がりし、習い事などでよく車で送ってもらっていた私も、最近ではなるべくガソリン代がかからないように、近い場所は自転車や歩いて行くように心がけています。

このように税金と聞くとマイナスのイメージが強く、耳を塞ぎたくなる言葉ではありますが、私は国民が納める税金が、あることをきっかけに私達の生活を豊かにしている事を知りました。

昨年高齢の為、介護認定を受けた祖父は、車の運転技術が日々おとろえ、事故を起こす前に、免許を返上することを家族に勧められました。ドライブが唯一楽しみな祖父にとってはこれは大変つらいことであり、歩行不安定な祖父はどこにも行けず、家で塞ぎこんでしまわないかと心配しました。免許返上の当日、さみしそうに肩を落としながらも、60年無事故無違反であったことに感謝し、母たちと一緒に警察署に手続きに行きました。翌日、落ち込んでいないか祖父のことが心配になった私は様子を見に行くことにしました。すると、家の駐車場に真っ赤なかわいいバイクのような物が置かれていました。母に聞くと、これは高齢者が乗るセニアカーと言うものでした。そして、これは介護保険制度を利用してレンタルできるとの事で、利用料金が一割の負担ですむそうです。では、残りの9割はいったい誰が支払ってくれるのか疑問に感じた私は母にたずねると、介護サービスの費用は保険に加入している40歳以上の人達の保険料と国や県・市による税金でおぎなわれている事を教えてもらいました。購入すると高価な物でも少しの負担で利用出来るのでとても助かっていると祖母も喜んでいました。このセニアカーのおかげで、祖父は毎日笑顔で色々な所に出かけ、充実した毎日を過ごせています。

今回税金について調べていると社会保障に約3割が使われている事を知りました。税金は「私達の豊かな社会」を実現するための財源であり、これからますます高齢化社会となり、豊かな老後、笑顔で安心して暮らせる社会を約束する為の貯金なのです。つまり、税金は、私達が生きていく為に必要不可欠であり、これからの社会を発展させていくためになくてはならないものなのです。

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