八木 碧胡
今年の春、私は家族と一緒に関西万博に行ってきました。
正直に言うと、行く前は「人が多いイベント」というくらいの印象しかなく、そこまで期待していませんでした。
でも、実際に会場に着いてみると、そのスケールの大きさと内容の濃さに圧倒されました。
各国のパビリオンでは、環境問題への取り組みや未来の技術が紹介されていて、まるで世界旅行をしているような気分でした。
中でも私が一番心に残っているのは、日本の企業が出展していた「未来の医療」ブースです。
AIやロボットを使った診療や遠隔手術のシミュレーションを見ることができ、「これが現実になる未来が来るんだ…」と思わず見入ってしまいました。
そんな楽しい体験をした帰り道、父がふと「この会場を作るのにも、すごいお金がかかっているんだよ。もちろん税金もたくさん使われている。」と言っていました。
その一言が、私の中で残っており、後日、自分なりに調べてみました。
すると、関西万博では、会場の建設費だけで、数千億円以上の費用がかかっており、その一部は私たちが納めた税金から出ているということがわかりました。
私は初めて「税金ってこのような大きなイベントにも使われているんだ」と知り、少し驚きました。
最初は、そんなお金をかけなくてもよいのではと正直思いました。
でも万博の目的や効果について調べるうちに考えが変わってきました。
万博は単なるイベントではなく、国内外から多くの人が集まり、地域の経済を活性化させたり、新しい技術を紹介したりする大切な場であると気づきました。
そして、交通や道路の整備、新しい施設の建設など、私たちの生活にもつながっていることを知りました。
特に私が住んでいる田舎の地域では、普段なかなか世界の最新技術に触れる機会がありません。
けれども、万博を通してそれらを「自分の目で見て、体験する」ことができたことは、将来を考える上でも、とても貴重な経験でした。
そして、それが税金によって支えられていたという事実を知り、「税金はただ取られるだけのものじゃない」と思えるようになりました。
もちろん、税金がすべて正しく使われているとは限りません。
無駄遣いがないかを見守ることも大切です。
でも関西万博のように未来や社会のために使われる税金なら、私は意味のある使い方だと感じました。
これから私は、ただ「払う」だけではなく、「どう使われているのか」を考えられるようになりたいと思います。
万博で感じたわくわくや驚きを、税金の大切さと一緒に心に残しておこうと思います。





