〆﨑 裕紀
私は、今回税の作文を書くために、記事を調べていたら、気になった税が見つかった。
それは、「復興特別税」だ。
「復興特別税」とは2011年に起きた東日本大震災で被害を受けた地域を元に戻すために、国が特別に集めていた税だ。
それは、被災地の道路や建物を直したり、被災者の私生活を取り戻すための支援に使われたりしている。
私は、この記事を読んで、「そのような税で、被災者を助けることができるなんて、いいことだな」と感じた。
近い将来、日本に南海トラフの危機が迫ってきている。
私が住んでいる和歌山県も、重大な被害を受けるといわれている。
もし、私たちが被災したら、復興特別税にとても助けられるはずだ。
そう考えると、自分が直接関わっていない被災地のためでも、税金を通じて支え合えることは、素晴らしいことだと感じた。
しかし、記事を読み進めていくと、「復興特別税は、被災地の復興以外の用途にも用いられていた」とあり、私はショックを受けた。
例えば、被災地と関係のない自治体の設備費用や、国会の整備費用に復興特別税が使われているような記載があった。
私は、「たくさんの人々が、復興のために、税金を払っているのに違うことに使われているなんて」と残念に思った。
私たちが払う税金は、信頼のもとに成り立っている。
「困っている人に使ってください」と、お金を国に任せているからだ。
でも、そのお金が目的と違う用途に使われると、税金への信頼がなくなり、本当に助けを求める人々が、どんどん苦しくなってしまうのだ。
復興特別税は、人々が、被災者に向けて、「助けたい」という気持ちで払っている税だ。
だからこそ、政府や自治体は、その思いを裏切ることのないよう、きちんと「復興」という用途で、使うべきだと思う。
用途がきちんと説明されていると、私たちも、納得して税金を払うことができるし、もっと関心を持つことができるはずだ。
税金という仕組みが正しく動くには、使う側の責任と市民の目と関心が必要だ。
たとえ、税金を払っていない私たち中学生でも、こうした問題に関心を持ち、将来大人になったときに正しく判断できるようにしておくことが、大切だと感じました。
これから先、日本でまた災害が起きたとき、人々が、「復興特別税なら安心できる」と思えるようにするため、税金の用途にきちんと焦点を当て、正直に伝えて欲しいと思う。
そして、私も将来税金を払う立場になったときに、「税金はただのお金ではなく、人と人とをつなぐ思いやりの形」ということを思い出し、「見えないところで支え合っている」、そんな思いやりがきちんと届く社会をつくるために、税金の使い道にこれからも目を向けていきたい。





