岡田 希
新しい挑戦には期待と不安がつきものですが、それは誰にとっても同じで、最初の一歩は簡単ではありません。
その不安の中で、大きな悩みの一つが費用面の問題です。
そんな時に背中を押してくれるのが、税金をもとにした補助金制度です。
補助金があることで挑戦の負担が軽くなり、安心して進めるのだと知りました。
農業は私の身近にある大切な産業です。
しかし近年は、高齢化や人手不足が進み、私の住む地域でも耕作放棄地を目にすることが多くなってきています。
活気があった田畑も担い手がいなくなれば荒れ地となり、地域の風景は寂しくなります。
そこで役立つのが新規就農者を支援する補助金制度です。
農業を始めようとする人に対して、研修の費用や生活を支える資金が支給されることで安心して準備期間を過ごし、就農後も一定の支援を受けながら経営することができます。
また、農業に欠かせない施設や機械などの購入費の一部も補助金を利用することで、負担を軽減することができます。
機械化が進めば作業効率も上がり、収穫量や品質も安定します。
もしこのような仕組みがなければ、農業を始める若者は減り、既存の農家も負担に耐えきれず継続することができなくなるかもしれません。
税金があるおかげで農業の未来が守られ、私たちの食の未来も守られていくのだと思います。
私の地域では「かみはやキャラバン」という地元をピーアールするイベントを大阪・梅田で行っています。
小中学生や地域のボランティアが一丸となって取り組み、梅干しの配布や地域の名産品の販売、様々な体験などを催しています。
どうやったら地元の良さが伝わり、興味を持ってもらえるか試行錯誤しながら、私も実際に参加しました。
当日は大盛況で、どのブースにも長蛇の列ができ、2年連続で来てくれる方や海外のお客さんも見られました。
イベントを成功させるための資金として、市の農業みらい基金が使われています。
この基金は、税金からまかなわれたものではありませんが、これがなければ、私達が挑戦し、実現させることも難しかったかもしれません。
私はこの経験で補助金によって、背中を押してもらえるということを強く実感しました。
税金は一人ひとりが負担するものであり、決して軽いものではありません。
しかしその税金が補助金という形で循環し、人の挑戦を後押しし、地域や社会の未来をつくっていくのなら、決して無駄ではなく、むしろ「未来への投資」だと感じます。
私はこれからも税金を負担として捉えるのではなく、支え合いの仕組みとして考えていきたいです。
そして補助金が新しい挑戦の背中を押し続け、人と地域を元気にしていくことを願っています。





