和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿納税貯蓄組合総連合会会長賞
命をつなぐ仕事と税金の支え
和歌山市立有功中学校 2年
辻󠄀 萌花

私の母と父は、臨床工学技士という仕事をしています。 人工呼吸器や透析装置などの医療機器を操作管理する専門職で、患者さんのそばにはいませんが、命を支える大切な役割をしています。

小さい頃から、病院へ向かう両親の背中を見て、「かっこいいな」と感じていました。 制服は仕事場で着替えるので普段は見られませんが、それでも特別な使命感を感じる後ろ姿でした。

仕事は大変だけど、責任感を持って働く両親を尊敬しています。 そんな両親の仕事に税金が関わっていると知ったのは、最近のことです。 私はこれまで税金について深く考えたことがなく、授業で少し触れた程度でした。 ある日、母に「医療現場にも税金は関わってるの」と聞くと、「税金がないと今の医療は成り立たないよ」と教えてくれました。

両親が使う医療機器は高価で、数百万円から数千万円もするものもあるそうです。 こうした機器の導入には、私たちの税金が使われていると知り驚きました。 また、両親が受ける研修や講習会にも税金が使われています。 医療技術は日々進化し、専門職は常に新しい知識を学び続ける必要があるからです。 私はこれまで、医療は働く人の努力で支えられていると思っていました。 しかし、最新の医療機器や平等な治療環境には、社会全体が出し合う税金という見えない支えがあるのだと分かりました。

新型コロナウイルスの時、私もワクチンを無料で受けました。 その間、両親は最前線で医療機器の対応に追われていたはずです。 無料でワクチンを受けられたことも、検査を受けられたことも、税金のおかげだと改めて感じています。

父が言っていたのですが、「目立たないけど、患者さんの命を支えてる。その機械を使えるのは社会のおかげ。」と私は聞いて、その言葉に納得しました。 両親の働く姿を見てきた私だからこそ、税金の大切さを実感できたのかなと思います。 これからは税金を「取られるもの」と思わず、「支え合う仕組み」として考えて、将来納得する立場になったら誇りを持って納めたいと思います。 また、両親の働く姿を見て、私も人の役に立つ仕事に就きたいと思いました。 社会の一員として責任を持ち、みんなが安心できる社会に貢献したいです。

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