和歌山県租税教育推進連絡協議会

ホーム税に関する作文税に関する中学生の作文一覧 > 中学生の作文表彰作品
大阪国税局長賞
私の身近な大きなもの
御坊市立御坊中学校 3年
西川 優里

今年の夏、私は物心がついてから初めて「津波警報」に遭遇しました。 私たちが暮らす御坊市には被害が無かったものの、その経験から、災害対策にはどのように税が使われているのか、興味をもつようになりました。

令和7年7月30日、カムチャツカ半島沖でマグニチュード8.7の大きな地震があり、午前9時40分に私の住む和歌山県沿岸で最大3mが予想される津波警報が発表されました。 その時私は、夏の吹奏楽コンクールに向けて、部活動に励んでいました。 私の住む地域では地震はなかったため、はじめはあまり気にしていなかったのですが、突然スマートフォンから音声が鳴り始め、津波警報を表示する画面になりました。 突然の事にとても驚き、近くにいた先生や友人とともに、すぐに机の下に隠れました。 私の家は日高川に近い場所にあります。

学校で避難していると、家族がどうしているのか心配になりました。 父に電話をすると、「今、薗津波避難タワーにいる」と言いました。 父は町内会長を務めており、津波警報が出たあと、一人暮らしのお年寄りの方に呼びかけて、避難タワーへ一緒に避難をしていました。 それから数日後、今回、活用された避難タワーは誰が建てたのか気になり、父に話を聞いたり、インターネットで調べたりしたところ、税によって建設されたことが分かりました。 また、災害時、被災地に自衛隊や警察、消防を派遣するための費用が税で賄われている事も分かりました。

薗津波避難タワーが建てられた経緯を父に聞くと、私が4歳だった2014年に御坊市で最初に出来た避難タワーで、それができたきっかけは、2011年に起きた東日本大震災の津波だと聞きました。 近い将来、南海トラフ地震が起こると御坊市へ最大17mもの津波が押し寄せて来ると予想されています。

御坊市は、津波対策のために約1億5千万円の予算を立てて、津波が来る地域を“なんとかしなければいけない”と言う想いと“一人も犠牲者を出さない”と言う想いで、御坊市で最初の避難タワーを建設したとのことです。 その後、御坊市には薗地区、新町地区、名屋地区の3か所に避難タワーが建設され、地域の人々に安心を与える役割を果たしています。 御坊市の災害対策について調べていると、最も重い“人の命”と“多額の税”が深く関わっている事に気づきました。

私自身も、今回の出来事を通して、税がどのように使われることが適切なのかについて、考え続けていきたいと思いました。 そして、「稲むらの火」の逸話で村人に避難を呼びかけ、地域の人々を災害から守るために広村堤防を建てた濱口梧陵さんのように、私たちの地域の安全のために私たちの税で避難タワーが建設された事に感謝の思いを持ち、南海トラフ地震が起きたときには、梧陵さんや父のように私自身と地域の人々の安全のための行動ができるようになりたいと思います。

税に関する中学生の作文一覧へ戻る