和歌山県租税教育推進連絡協議会

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全国納税貯蓄組合連合会会長賞
私たちの食と税金
和歌山市立東中学校 2年
(氏名公表辞退)

少し前、買い物から帰ってきた母がこんなものを買ってきた。 備蓄米だ。 令和四年度のお米を買ってきて、試しに今日は備蓄米のお米を使うと言っていた。 母が買ってくるよりもう少し前に、備蓄米は放出され、大阪や東京のスーパーでは朝から備蓄米を買い求める人たちで大行列をつくっていたというニュースを見た。 そもそも私たちは、政府がお米を備蓄していたというのが知らなかったので、とても驚いた。 晩ご飯にほかほかの炊きたて備蓄米を使ったご飯が並べられた。 ネットやSNSを見ていると「まずい」や「かたい」などの意見もあったが、備蓄米と言われなければ分からないほどおいしく食べることができた。 ニュースを見ていると、備蓄米放出の仕組みを放送していた。 なかでもよく紹介していたのが随意契約のことだが、どのようにお米を買ったり、備蓄しているのかと気になった。

調べてみると、備蓄米を買っていることに税金が使われていることを知った。 また、備蓄米について調べてみると、政府備蓄米の制度が始まったのは1970年代。 戦後の混乱期には食料の需給が不安定でお米が足りずに困った経験があった。 それを踏まえ、1995年から、法律により国によるお米の備蓄を制度化したらしい。 そして、ずっと備蓄をしているわけにもいかないので、新しいお米と入れ替える必要がある。 だから、ある程度古くなったお米は、これまでは災害時の食糧支援や福祉施設、学校給食などに活用され、一部は海外支援や、飼料用などとして売却していた。 だが、今回の備蓄米放出は一般に向けたお米を販売するということだ。 お米は日本人の主食であり、供給が止まったり、価格が急激に上がったりすると、私たちの生活に大きな影響を及ぼす。

そのため、政府は食糧安全保障の一環として、税金でお米を買い、備蓄米を管理している。 そして、必要に応じて市場に放出され、価格が高騰しすぎないように調整したり、困っている地域に供給したりする役割を果たしている。 2020年以降のコロナ禍でも、学校の給食が中止になった地域で備蓄米が提供されるなど柔軟な活用例がある。

そのように、税金でお米を買い、それを備蓄する制度が、見えないところで私たちの食の安全を守り、支え続けていたのだ。 私たちの暮らしを守るために、税金を使うのは良いことだと思う。 ただ、これだけの意見で世間のあらゆる税金の問題や課題が解決するわけではない。 中学生の私は税金についてまだまだ知らないが、それでも税金への関心を持ち続けることが大切だと私は思う。
今こうして、食卓にお米が並ぶことができるのも、税金という制度、備蓄米があるからだ。 お米を農家から買い取るにはお金が必要だ。
そのための税金だ。
それぞれ使い方は違えど、私たちの食にも税金が使われているのだ。

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