和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
私たちの暮らしと税
田辺市立明洋中学校 3年
福田 莉々

日本国憲法に定められている国民の三大義務の中に「納税の義務」があるのを知っていますか。私たちが納めた税金は、国民全員が健康で豊かな生活を送るために必要な財源となっているのです。このように、税金は私たちが社会で生活していくために納めるべき必要不可欠なお金であると言えます。

もし税金というシステムがなければ、私たちは学校に行けず教育を受けられません。教科書や備品、授業料なども、全て私たちで負担することになってしまいます。また、病気になった時も医療保険や医療費の免除がないので、高額のお金が必要になります。そうなると病院に行きたくても行けない人が増加してしまい、感染症などの病気が流行し、沢山の犠牲者が出てしまうと思います。

日本の税金の大半は社会保障費に使われています。そこで、社会保障費とは何か詳しく調べてみました。私たちの生活は、次の4つの柱で構成されています。健康保険、介護保険、厚生年金などの「社会保険」。次に、個人が健康で幸せな生活を営めるように生活問題を解決する「社会福祉」。そして、公的機関が主体となり最低限の生活を保障するための「公的扶助」。最後に、予防接種の実施、公害対策、下水道整備などの「社会医療・公衆衛生」。

調べてみるまで、税金がこんなにも私たちの暮らしを支えているなんてほとんど知らなかったし、関心もありませんでした。

その中でも、私がとても気になったことがあります。それは、近年我が国では少子高齢化が進み、社会保障費が年々増加し続けていることです。税金でまかなっているのは6割程度であり、残りの大半は国の借金である「国債」でまかなわれています。

日本は2025年には超高齢化社会を迎え75歳以上が人口の18%を占めると言われています。これにより、年金・医療・介護のニーズが今以上に高まります。このまま国債が増加し続けたら、日本はどうなってしまうのだろうと不安になります。

そこで、今の私たちに何ができるのか、考えてみました。今の消費税は少ない額とは言えないけど、今の税率のままでは次の世代に明るい未来を残せないと思います。

自分はまだ養ってもらっている立場だけど、10年後、20年後の未来を考えたとき、今の日本の現状が良くなっていてほしいと思いました。そのためにも、税金の使われ方を学ぶ機会をもっと増やすべきだと思います。それから一人一人が今の日本の現状を理解し、税金に関心をもつことが、明るい未来に繋げるための第一歩になると考えました。

税金は払わされているのではなくて、私たちの未来を明るくするために必要であるものだという考えをもつことが、私たちの生活をより良くするために最も大切なことなのではないでしょうか。

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