和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿納税貯蓄組合総連合会会長賞
ふるさと納税の使い道
和歌山県立桐蔭中学校 3年
川端 琴羽

最近、ニュースで「ふるさと納税」という言葉をよく聞きます。ふるさと納税とは、自分の故郷や応援したい自治体など、好きな自治体を選んで納税ができる制度のことです。また、自治体によっては地域の施設の優待券や宿泊券など様々なものが「返礼品」としてもらうことができます。私は名前を聞くだけでふるさと納税の仕組みがよく分かっていませんでした。そこで、納税された税金は何に使われているのだろうと疑問に思いました。

調べてみると、納税をする際にその使い道を本人が選択できるようになっている自治体もあるそうです。ふるさと納税によって集められた税金は自治体によって異なりますが、子育ての支援や農林業・地場産業の復興、交通環境の整備など様々な用途で使われていることを知りました。それだけではなく震災の復興を目的に寄与されている人もいることに私は感動しました。ここ最近の出来事では、令和6年1月1日に起きた令和6年能登半島地震において、石川県輪島市や珠洲市では最大震度5強を記録しました。停電や断水、道路の陥没等、ライフラインに大きな被害を受けました。この地震に関するニュースで私は、復興支援としてふるさと納税を行っていることを知りました。現在、20億円以上の寄付金が集まっているそうです。人々が一丸となって復興を願い、行動をしている姿というのは本当に素晴らしいものだと感じました。

私が住んでいる和歌山県では「熊野古道」をアピールして交流人口を増やそうと「熊野古道ウォーク」を体験する「熊野古道環境保全ウォーク」を開催しています。また、自然の中で育まれた歴史や文化を大切にしたまちづくりを進め、未来へ継承するための活動にふるさと納税を活用しています。

ふるさと納税は、納税者が寄付先を選択できるからこそ税金の使い方を考えるきっかけになったり、地域のあり方をもう一度考えるきっかけにつながると思います。また、税に対する意識が高まり、納税の大切さをよりいっそう考えさせられる重要な機会になります。テレビでは、ふるさと納税の返礼品ばかりが取り上げられ、返礼品目的のふるさと納税が増えています。私は今、ふるさと納税の本来の目的をもう一度考え直す必要があると思います。一人ひとりの寄付が地方や被災地を元気にし明るい未来を作り出し、ふるさと納税が多くの地域やまちに活気をもたらすことを期待しています。

日本は地震も多く、災害が絶えません。しかしその度に人々が互いに手を取り合い、寄り添って、今の日本を築き上げてきたことこそ日本の誇りだと思います。私はまだ納税をすることはできませんが、将来は一納税者として正しい知識と関心を持って税金を納めたいと思います。さらに、社会人となればふるさと納税を利用して、微力ながらも私達の生活を支えられるそんな人に私はなりたいです。

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