石本 杏南
私たちの身の回りには、消費税や所得税、住民税など様々な種類の税があります。集められた税金の使い道で一番多いのが医療や年金、介護、子育てなどの社会保障です。今、日本では少子高齢化が進んでいます。高齢者の方が増えていくと、社会保障の額も大きくなると思います。しかし少子化も進んでいるので、これから働く人が減っていくかもしれません。そのような状況になった時、社会保障の費用が増えていき、その費用を負担する働き手が減っていってしまいます。これから私たちはどのように税とともに生きていけばよいか、租税教室での体験をもとに考えてみました。
租税教室のグループワークで、財務大臣になったつもりで予算を作ろうという活動をしました。私のグループでは子どもが生きやすい社会をテーマにして予算を作りました。予算を考えるときにいちばん難しいと感じたことは、歳出と歳入のバランスです。税金収入より歳出の方が多いと、借金で穴埋めをしますが、このまま国の借金が増え続けると増税などで私たちの負担が大きくなる可能性があります。だから、できるだけ借金額を減らすために予算の内訳をどう削っていくかを考える必要がありました。ただ、私たちが考えた予算案は、子ども中心になりすぎていて全ての人に平等に税金を使うことができませんでした。国の借金を増やさずによりよい社会を作っていくのはできないのではないかと思いました。
高齢化を止めることはできませんが少子化は改善していくことができると思います。今は男女関係なく働く時代です。子どもがほしいと思う人が少なくなっているのかもしれません。そんなときに、子育てを支援するための税金を使えばいいのではないかと考えます。そして税金の費用を負担する人が増えていけばいいなと思いました。
今、中学生の私にできることは消費税を納めることですが、大人になって働くようになったとき、これはより生きやすい社会をつくるためなんだと思って税を納められるようになりたいです。もし増税になったときでも、このように考えられるように政府の方に私たちが納めた税で安心安全に暮らせる国をつくってほしいと思います。今まで税金は何のためにあるのか、どういう役割をしているのか知らなかったですが、租税教室や税について調べることで、自分たちのためによりよい社会をつくっていくためなんだと知ることができました。