和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
社会を担うということ
新宮市立城南中学校 3年
尾仲 陽夏

私たちは、当たり前のように学校に通い、病院で治療を受け、ゴミを出し、公共施設を利用しています。この当たり前の暮らしを支えているのが税金であり、私達も将来にはたくさんの税を納めなければなりません。そんな税に、「なぜ納めなければいけないのか。」「苦しいだけではないのか。」と不満や疑問を抱いていました。しかし、税について学んでいくうちに、私達が社会を担っていかなければならないと、責任感が生まれたのです。

その責任感が生まれたのには、学校で行われた租税教室だけではありませんでした。

ある日、私がリビングで朝食を摂っていると、母が一枚の紙と共に説明を始めました。そう、その紙とは給与明細でした。「社会保険でこれだけ引かれて、所得税と住民税も納めなくちゃいけない。」などと説明してくれました。実際に数字を見て、率直に「頑張って働いたのに、こんだけ引かれてしまうのか。」と思いました。しかし、租税教室で学んだことや、調べたことを踏まえてみると、税を納めることに対しての不満はなくなりました。

警察や消防、ゴミ収集などの公共サービスや私達が通う学校、道路などの公共施設を当たり前に利用し生活するという豊かな暮らしを税金によって送っています。誰もが平等に負担する消費税もありますが、多くは働き手が負担しています。現在、日本では少子高齢化が進み問題となっています。高齢者が増えることで年金や介護などの社会保障額が増えます。それに加えて税金を負担する働き手が減っていくのですから、一人ひとりの負担が大きくなることが考えられます。少子高齢化はどんどん進んでいるため、働き手の負担をできるだけ抑える対処法を迅速に考え進めていく必要があり、現在での問題点だと思います。

今後、消費税が上がるときがあるかもしれません。消費税が上がることにマイナスな声も多いように感じます。しかし、それらの税金で今よりも豊かで安心安全な暮らしを政府が提供してくれるなら、国のためにも自分のためにも、納める価値というものがあるのではないでしょうか。負担をするというより、未来の自分への投資だと考えれば、納税という義務に対して少し前向きになれるような気がします。

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