和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
私が考える税の使い道
和歌山県立田辺中学校 3年
寺段 愛良

国や都道府県、市区町村では、私たちが健康で文化的な生活を送る為に、個人では出来ない様々な仕事をしてくれています。このような「公共サービス」や「公共施設」を提供する為には、多くの費用が必要になり、その費用を皆で出し合い、負担しているのが税金になります。私たちが納めた税金は、国民の「健康で豊かな生活」を実現する為に、国や地方公共団体が行う活動の財源となっているのです。税は私たちが社会で生活していく為に必要なお金なのです。その税の使い道には様々なものがあります。私はその中の公共事業関係費にスポットライトを当て、私が考えるより良い税の使い道について考えていきたいと思います。日々取り上げられるニュースに足を止めることなくテレビの前を素通りすることが多い私の耳と目に衝撃的な印象を残した事故。

2021年6月28日下校途中の小学生の列にトラックが突っ込み5人が死傷するという事故。現場の映像が何度も映し出されていく中で色々な疑問や感情が入り交じる。事故現場はセンターラインがなく、大型車だとすれ違うゆとりもない道。もちろん歩道やガードレールもない。飲酒運転をした運転手が絶対的に悪いのは明らかであるが、もしその道にスクールゾーンの周知や、歩行者への注意喚起がなされる看板が設置されていたり、歩道やガードレールの設備が出来ていたら、同じ事故が起こったとしても小学生の尊い命が奪われることはなかったかもしれない。また過去にあった同じような事故の後、大々的に取り上げられるニュースの中で、歩道橋の有無、道路の整備不良など、地域の人々が感じている危険な部分を補えていない結果起こる事故も多く、「分かっているのにじゃあなんで出来んの」と感じてしまう。そして、その度に改善を求められているが、過去を振り返る前に未来に向かって先に行動出来ないものかと疑問を抱くこともある。公共事業関係費の内訳を見ると道路整備事業費が全体の約4分の1を占めている。この費用が、危険とされる必要な道に、事前に専門家を交えた道路整備を行うことに使うことが出来れば、予測した上の予防につながる。それこそが納めた税金の正しい使い道であり、健康で豊かな生活につながるのではないかと考えます。

安心・安全に暮らすために使われる税金は、全ての国民の安心・安全を守る武器となり、より良い社会作りの一歩になると信じて、今私が出来ることは、将来税を納めるものとして、関心を深め、理解することが重要な課題であると考えます。

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