和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
税について
近畿大学附属和歌山中学校 3年
水原 希望

昨年、我が家は救急車にお世話になった。母が体調を悪くしたからだ。父が救急車を呼ぶと、あっという間に来てくれ、てきぱきと車中で処置をしてくれ、病院に行ったそうだ。病院でのたくさんの治療のおかげでその後回復し、母はすっかり元気になった。後で母と話をした時に、「日本では救急車は無料で使えて本当にありがたい。医療費の一部も税金で払ってもらえて本当に感謝や。」と言っていた。私はその時に初めて他の国のほとんどが救急車が有料であることを知り、医療費に税金が使われていることも知った。私が病院に行っても、今は500円の支払いだけで済んでいる。母が会計をしているのを横で見ていて当たり前のように思っていたが、当たり前ではなかったのだ。ここも税金で助けてもらっていて、病気やけがをしても気にせず病院に行けることは本当にありがたいことだと思った。税金といえば「消費税が10パーセントに上がって、嫌だな。」くらいにしか考えていなかったし、支払うお金が高くなるというマイナスなイメージが強かった。そこで私は、税金について調べてみようと思った。

税金は、私たちの身の回りでたくさんのことに使われており、前に書いたように医療の事やごみの回収、警察に図書館、美術館、もちろん公立の学校もそうだ。私たち中学生も公立中学の生徒1人当たり年間教育費として、約143万円使われているそうだ。他にも様々なことがあるが、一番身近なことで考えてみるだけでも自分の周りで莫大な税金が動いているのがわかる。それを納めているのが納税者といわれる国民である。納税は国民の義務であって、私の父も家族のために一生懸命働いてくれて、納税をしている。父に、「働いたお金を税金として引かれるのは給料が少なくなったように思えてなんだか損をしているみたいに思わないのか?」と聞いてみた。父は「納税は国民の義務であって、小・中学生に教育を受けさせる義務と一緒なんや。働ける時にしっかり働いて納税し、将来に、年金としてお金をもらって生活をするからもちつもたれつやな。」と答えた。「そうか。」国民の三大義務と聞いたことがあるな。「納税の義務・教育の義務・勤労の義務」私は何かが頭の中で繋がったような気がした。

私達は今、安心・安定した生活を送れているけれど将来、少子化が進む中で働き手が減ってくるのが大きな問題だと思う。問題の解決は難しいが、常に税金に関心をもって、自分が働くようになったらまず、しっかりと納税をしようと思った。

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