和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿税理士会会長賞
身近な「税」から学んだこと
御坊市立河南中学校 3年
西山 友梨

「税金とは何か。」と聞かれると、私は全てを正しく説明することはできないと思う。でも税金のしくみなどを難しい言葉で説明できなくても、税金は身近なあらゆることに使われ、私たちのよりよい生活を支えてくれているということは知っている。

そこで、生活を支えてくれている人たちや施設について考えた。例えば私たちの安全を守ってくれている警察官や消防署員、自衛隊員。これらの人たちは身近な存在だが、毎日働いてくれているのは私たちの税金によって給料が支払われているからだ。税金がなければ社会はどうなってしまうのだろうか。想像するとおそろしく、税金があってよかったと心からそう思う。

先日、改めてそう感じた出来事があった。それは静岡県熱海市の土砂災害だ。ニュースでは、消防署の人たちが行方不明の方々の捜索活動を行っているところを放送していた。もし税金がなく、捜索活動ができていなければどうなっていただろうか。とても怖くなった。これに限らず、もし火事が起こっても誰も助けてくれなかったら、もし罪を犯した人が逮捕されなかったら等、考えるときりがない。それくらい、税金は生活をつないでくれる大切なもので、私たちに欠かせないものだと思った。

他にも、今世界中で接種されている新型コロナウイルスのワクチンも税金により各市町村に配られ、使われている。人々の健康も税金があるからこそ守られており、もしそれもなければ世界は大変なことになると思う。

また、私が当たり前のように中学校に通い、教科書で学び、安全に通学路を通って登校できていることもそうだ。だから身近なところに税金が使われていることを意識し、今の私があることに感謝して生きていこうと思う。

現在、少子高齢化という言葉をよく耳にするようになったが、私は少し他人事のように感じていた。でも少子高齢化により、将来高齢者の社会保障費用が増え、国民一人あたりの経済的負担が大きくなるということを知った。それは私の将来にも関わる深刻な問題だと気付き、どうするべきか考えた。それはやはり、国民一人一人が納税することだと思う。そのためにはまずみんなが税に関心を持つことが大切だと思う。その気持ちが積み重なれば、問題を解決する1つの大きな力になると私は思う。今の私には働いてそのお金を納税することはできなくても、その問題に関心を持ち、少しでも力の一員にはなれるはずだ。

私は今、15歳だけれど、何年後かには社会人として働くことになる。そのときには税の大切さを理解し、強い意志と責任感を持った一人の大人、社会の一員として税金を納めたい。税金のしくみを難しい言葉で説明できなくてもよいと思った。本当の私たちの義務は、税金に関心を持ち、明るい未来を考えることから始まると私は思う。

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