和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
森林環境税と森林環境譲与税について
和歌山市立東和中学校 1年
大澤 綾乃

みなさんは森林環境税や森林環境譲与税という税があることを知っていますか。

この税の仕組みは、実は昨年から始まっているそうです。世界全体で温室効果ガスの削減をすることになっていて、日本もその目標を達成したり、最近大雨などが降って起こる山崩れなどを防いだりするために、森林を整備するためのお金を確保するために新しく作られました。

私のお父さんは公務員で、森林関係の仕事をしていて、この税のことをよく知っているので、詳しい話を聞かせてもらいました。

この税は少し変わっています。森林環境税は国の税金で、一人年額千円を納めることになりますが、実際に納め始めるのは今から4年後の令和6年度からです。けれど国から都道府県や市町村に配られる森林環境譲与税は昨年から配られています。私は、普通お金を集めてからお金が配られると思ったので、とても不思議に思いました。どうして先にお金を配るのかお父さんに聞いてみると、お父さんは、「大きな災害が起こるようになって、早く森林を手入れしないと危ないからだよ。」と教えてくれました。そういえば、私はつい最近も、九州の方で大雨が降り続き、大きな土砂崩れや川がはんらんしているニュースを見ました。「今から40年くらい前は木材の値段がとてもよかったので、みんなきちんと山を手入れしてくれていたのだけれど、最近は木材の値段がよくないので、手入れしてくれなくなったんだ。手入れをしないと森の中が暗くなって、木もひょろひょろなので、災害になりやすいんだよ。」とお父さんが教えてくれました。

森林環境譲与税は、市町村においては、間伐や人材育成・担い手の確保、木材利用の促進や普及啓発等の「森林整備及びその促進に関する費用」に充てることとされています。

また、都道府県においては、「森林整備を実施する市町村の支援等に関する費用」に充てることとされています。きちんと使われているかどうかはインターネットなどを使って公表しなければならないそうです。昨年の分はまだ公表されていないそうですが、どんなことに使われているのか、私も関心を持っていきたいと思います。

和歌山県には、県独自の紀の国森づくり税という税もあります。この税は13年前から始まっていて、森林を県民の財産として守り育て、次の世代に引き継いでいくことを目的にしています。私は、同じ森林のことで税金が2つもあるなんて思っていなかったので、驚きました。

森林環境譲与税も紀の国森づくり税も上手に使われて、手入れができていない山がきれいになって、大きな災害が起きづらくなってほしいと、お父さんの話を聞いて思いました。

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