和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
日本を支える税
有田市立文成中学校 3年
髙垣 結菜

私たちの生活に“絶対”必要なものとは何だと思いますか。今、私が将来のために通っている学校、ケガをしたときに治療をしてくれる病院、火災や大きな地震などがあったときにすぐにかけつけてくれる消防署。これらすべての施設がなくては、今の生活は成り立っていません。だから、これらを支えるために私たちは“税”を支払っているのです。つまり“税”は住みよい毎日をつくるための必要不可欠な存在なのです。

税が無くなった世の中を想像してみましょう。まず、私達が通っている学校はどうなるのか考えました。小学校と中学校は義務教育なので税があることで私達は学校に通うことができています。生徒一人当たり年間教育費負担額は中学生で約101万5000円だそうです。税が無くなった場合、この大きな額を一つの家庭で支払うということになります。

そして、学校にあたりまえのようにある、黒板、机、椅子といったものも学校が全て負担することになります。そもそも、学校自体を国が負担しているわけでなく、税で建立されたものなのです。

私達があたりまえのように通っていた学校でさえ、税が無くなってしまうと、通学するには大金を学校に支払わなければなりません。通学で大変なのはそれだけではありません。通学路を整備するのも税の使い道の一つです。もし、道路が整備させていなかったら大きなケガをする恐れがあります。ケガをすると救急車を呼ばなくては命の危険につながるかもしれません。ですが、その救急車を呼ぶにもお金が発生します。

こんな世の中になってしまうと、経済的弱者にとっては厳しい社会になることでしょう。税は国民の安全と平等を守っているのです。

今、最も世界中で話題になっている新型コロナウイルスは今年の2月頃から日本で流行し、およそ2ヶ月の自粛生活が続きました。このコロナウイルスにより医療機関が大きなダメージを受けました。長時間労働や院内感染、医療関係の物資の不足や治療、入院用のベットの不足が特に目立ってきています。これらの物資も税によって設備されています。

ここまで考えたことを振り返ると、国を支えるべきなのは税ではなく、税を支払おうとする国民の気持ちなのだと思いました。税を払うのは国民の義務であって、脱税する人々にも「国を守るために協力しよう」という気持ちが伝われば日本はもっといい国になると思います。また、最近の取り組みではレジ袋の有料化が始まりました。私はこの取り組みに肯定的です。環境に優しく税の負担も軽くなると考えたからです。

このような取り組みが増えていくことで持続可能な日本の社会をつくっていくことに繋がるのです。

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