和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
命を救うため、私たちにできること
和歌山県立日高高等学校附属中学校 3年
湯峯 叶子

今、日本を困らせているものが二つある。一つは世界中で大流行している新型コロナウイルス、もう一つは日本各地で発生している豪雨や巨大な台風などの自然災害だ。

新型コロナウイルスの影響は非常に大きく、現在進行形でたくさんの死者・感染者を出し、たくさんの人を失業に追い込んでいる。このような現状を打破するために使われているのが税金だ。10万円の特別給付金で救われた人がどれほどいるだろう。また、薬やワクチンの開発にも税金は使われている。それらの開発が進めば、今後多くの命が救われるだろう。もし税金がなければ、現金給付や薬の開発は難しい。しかも自分が感染してしまった場合、治療費は自己負担となる。そうなると治療費を払えない人が増えて、検査や治療を受けられない人が増える。つまり感染が更に拡大することになる。そうならないためにも税金はあるのだ。

そして、コロナだけでなく、近年猛威を振るっているのが自然災害だ。豪雨や台風、地震などによる被害が毎年出ている。今年の7月にも九州や中部地方、東北地方などあちこちで大雨特別警報が発令されるほどの雨が降り、河川の氾濫も起こった。濁流が街を飲み込み、水は家の屋根にまで迫っていた。水が引いても、浸水した家々は泥で大変なことになっていた。テレビでその映像を観たとき、私は「どうやって街を元通りに戻すのだろう?」と不思議に思い、調べてみた。すると、被災地では、仮設住宅の建設やがれきの撤去、自衛隊の派遣などが行われていることが分かった。そして、これらのことには税金が使われていることも知った。更に、堤防や避難タワーの設置など、防災のためにも税金は使われていた。このように、防災から被災地の復興まで、税金は欠かせないものなのだ。

私は今まで税金の使われ方についてあまり考えてこなかった。でもこの作文を書くにあたって、コロナや災害に関してどんな風に税金が使われているのかを調べてみると、税金は人の命を救うために使われているのだということが分かった。税金絡みの悪い事件が報道されたりしていたためあまり税金に良いイメージを持っていなかった私だが、色々調べてみてイメージが変わった。コロナや自然災害の影響で苦しんでいる人々がいる。自分や自分の大切な人がそのような立場になる可能性だって大いにある。今苦しんでいる人や将来の自分たちを救うために私たちにできること、その中の大きな一つとして、「納税」があるのではないだろうか。

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