和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿納税貯蓄組合総連合会会長賞
税金は未来への貯金
有田市立箕島中学校 3年
田中 佑紀

なぜ、税金は納めなければいけないのか。日本国憲法では、税金を納めることは国民の義務と定めている。税には所得税や法人税などの国税、固定資産税、住民税などの地方税など様々な種類がある。税金は数多くあるけれど、僕には今ひとつピンとこない。普段、僕には税金を払っているという実感がないからだ。僕の身近な税金といえば消費税だが、物を買う時に10パーセント多く払っているという感覚があるだけだ。でも、今年の春、税金の使われ方について考える機会があった。

今春、新型コロナウイルス感染症の影響で国から様々な支援や給付が行われた。国民全員に特別定額給付金が支払われ、各家庭にマスクが無料で配布された。これは大きくニュースで取り挙げられた。僕の家にも支給され、マスクも届いた。僕の住む有田市でも、子育て世代を支援するために特別給付金が支給され、市内飲食業界及び市民の楽しい食生活を応援するため、フードチケットが発行された。これら全てに税金が関わっている。決して無料ではない。これらは国民が納めている税金を使って行われた事業である。僕達は決して税金とは無縁で暮らしているわけではない。

普段、税金はどのようなところで使われているのか。身近なところでは、学校がある。当たり前のように思っていたが、教科書や学校の備品、机や椅子、体育用具などに使われている。その他にも病気やケガをした時の手当てをしてもらうためのお金や、年金に使われている。社会保障には税金の約3割が使われている。水道や道路の整備、消防や警察の活動など様々な場面で使われている。税金は僕達の生活や社会の至るところで使われ、いつも陰で支えてくれているものなのだ。もし、税金がなくなったら社会は成り立たなくなってしまうだろう。税金はとても大事な役割をしているのだと分かった。税金に助けられて、健康で快適な、充実した生活を送ることが出来ているのだ。いわば、税金は社会の会費のようなものだ。

税金は納めているものと考えがちだが、それが自分達に使われている、自分達にお金が戻ってきているとも考えることが出来る。マスクやフードチケット、医療費などもそうだ。税金はお金の循環でもある。税金は僕達の未来への貯金なのだ。税金は何気ないところで多く使われている。一人一人が支払っている税金が積み重なって、自分だけではなく社会全体に行き渡っていく。自分の払ったお金がみんなの役に立っている。社会への協力に自分も参加していると実感できる。これは素晴らしいことだと思いませんか。税金は協力の精神だと思う。僕は税金について詳しく知る前は、消費税なんて払うのが嫌だなあと思っていた。でも、税金を支払うことはとても大切で、大きな役割があると気がついた。税金は僕達の生活を支えてくれる大切なものだ。僕達はその大切さを忘れてはいけない。

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