和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿納税貯蓄組合総連合会会長賞
税金の「みかた」
近畿大学附属新宮中学校 1年
櫻井 文

「協」という漢字を私は昔から好きでした。たくさんの力が足されて初めて「協力」というものが成り立ちます。何とシンプルで、同時に深い意味を持つ漢字なのでしょう。私は税についての作文を書くにあたって、私達の心地良い暮しを支えている税が、この「協」という字によって表現することができると思いました。

税金というのは、人々が政府に納めなければならないお金だと考えている人は多いでしょう。もちろん、それは正しいのですが、そういう考え方が税金のイメージを少し崩しているのではないかと思います。お金を手放すことが好きな人など、ほとんどいないでしょう。何かをやらされるのは嫌なものですが、自ら進んで世の中のために何かをすると充実感を覚える人はたくさんいるのではないでしょうか。これに基づいて、「税金が好きになる考え方」を提案します。税金を納めていると考えるのではなく、寄付していると考えてはどうでしょうか。募金活動というのは、人々が優しい心で、力を合わせてお金を寄付し、何かを成し遂げるというものです。税金を日本の豊かな国造りのために「寄付しているお金」と考えれば、自分は「やらされている」のではなく、「して差し上げている」自主的な気持ちに変わります。実際には税金を払う立場は変わっていませんが、こう考えることで税金を納めるのが少し楽になるかもしれません。

人々と協力をして何かを成し遂げると、達成感と団結が生まれてきませんか。私達日本の住民は、税金を必ず納めているはずです。だから学校や公共サービス、公共施設が存在し、私達の暮しを豊かにしてくれるものがたくさんあるのです。つまり、日本の住民全員は一つのチームなのです。みんなでお金を出し合って協力し、大きな成果をあげているではありませんか。日本の住民を「チーム」として考えれば、一人一人がきちんと税金を納める大切さが伝わり、税金が有効に使われることで形作られた日本を見て、「納めて良かった」という気持ちが生まれてくるのではないでしょうか。

税金についての考え方は人それぞれだと思います。納めるのが面倒くさいと考える人、やらされていると感じる人は少なくないことでしょう。しかし、どうせ納めるのなら、気持ち良く納めたいものです。自分、自分の家族、自分の友達、そして自分のチームメイトである日本の住民のためにお金を納めるものと考えると、税金に対しての見方が変わるかもしれません。税金を味方につけませんか。

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