和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿納税貯蓄組合総連合会会長賞
人の心を潤す税金
海南市立第三中学校 3年
郷間 美羽

海南市に新しく図書館ができた。名前はノビノスと言って、建設費は税金で賄われていると知った。ノビノスは今まで私が行ったことのあるような図書館とは全然違った。本が置いてあるだけでなく、机や椅子がたくさん用意されていて、大きなホールや会議室などがあった。さらに、階段の近くにスロープやエレベーターがあり、地面が柔らかい場所もあったので、障がいのある方やお年寄りの方、小さな子どもも安心して利用できるように工夫されていた。多くの人が楽しく、充実した時間を過ごせそうだと思った。私はこの前、そのノビノスのルーフ下で吹奏楽のコンサートを行った。練習する場所はとても広くて快適に過ごせた。コンサートでは、いろいろな中学校が演奏した。たくさんのお客さんが来て私たちの演奏を楽しそうに聴いてくれたので、とてもうれしかった。私は、新しく身近にできた建物で演奏できて誇りに思った。

税金の多くは、道路を舗装したり、医療費などの社会保障を充実させたり、防災に役立てたりなど、私たちが快適な生活を送れるようにするために使われている。最近では、新型コロナウイルスの流行により、仕事ができずに生活が苦しくなった方たちに給付金などで支援するなど、緊急な場合にも税金がたくさん使われている。それに対して、ノビノスは海南市がより多くの人が「住み続けたい」「住んでみたい」と思うまちとなるよう取り組む「住みやすいまちづくりプロジェクト」の一環として建設されたものである。市の将来像を「元気ふれあい安心のまち海南」として、平成29年からおおむね10年後の将来と市の進むべき方向を明確にし、目指すべきまちの姿を示すものだそうだ。私はこのことを知って初めて、税金は今を生きるためだけにあるのではないのだと学んだ。私は、ノビノスに使った税金は子どもからお年寄りまで、あらゆる人たちの心を潤すことができると考える。ノビノスを通して本からの新しい発見や考え方を見つけたり、地域の人たちとの出会いから学ぶことは、私たちが成長するためにとても大切なことだと思う。また、その経験は自分の将来にもつながると推測する。私たちが納めた税金で人の心を潤すことができ、さらにこれからの社会をより充実したものに変えていけるのだと分かり、税金はなくてはならないものだと実感した。

今回、税金は人の心を潤して、生涯にも役立つような使い方もあるのだと理解した。これからの社会のために、どのように税金が使われていくのか注目しようと思う。そして、私たちの今の生活もまちの将来も税金で支えられているということを頭に入れて、税金に感謝しながら生きていきたい。また、何のために税金を納めるのかを理解して、社会に貢献できる人になりたい。

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