和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿納税貯蓄組合総連合会会長賞
税の印象
和歌山市立河西中学校 3年
武野 綾斗

「税金なんていらない。」と、僕は最近まで思っていました。「税」と聞いてほとんどの人は、否定的な意見を持つかもしれません。しかし、僕は税金について感謝しないといけないのです。この税金があらゆる場面で活躍し、税金について否定的な意見から意見が変わる人もいるかもしれません。

小学校6年生の時でした。暑い日差しの中僕は最後の運動会に向け、組体操の練習を一生懸命取り組んでいました。特にピラミッドを成功させる為、ほぼ毎日頑張っていました。ピラミッドの練習をしていると、右手を強打してしまったのです。最初は普通の怪我だと思い込んでいましたが、痛みは一向に治まらずにいました。当時は、病院に行くことが怖かったのかもしれません。

後日、恐る恐る病院に行くと、先生はすごく優しかったのです。もっと早く来ればと、当時は後悔したのを今でも懸命に覚えています。その日は、レントゲンを撮り、異常が無かったので後日、MRIを撮ることになったのです。正直、嫌でした。怖かったのです。MRIを撮ってもらっている間、50分くらいあったのですが、寝ようにも寝られずに刻一刻と時間だけが過ぎていきました。検査が終わり、結果を聞きに行くと最悪な結果が返ってきたのです。先生から、「右手舟状骨骨折」そう、右手を骨折してしまったのです。聞いた瞬間、僕は放心状態になったのを覚えています。今までやってきた野球、運動会が出来ないと思ったからです。その日は、ギプスを固定され帰ることになったのですが、ふと思ったのです。「ギプスや治療費などで相当なお金がかかるのでは。」と、しかし、お金はかからなかったのです。なぜお金がかからないのか疑問に思い、母に聞いてみることにしたのです。母は、「中学までは無料だよ。」と言ったのです。

なぜ無料なのかは、中学に入りようやく分かったのです。それは、税金のおかげだったのです。当時は、無料なら病院に何回も行って良いと、人間として最悪な考え方をしていたのです。無料なら良いではなくて、なぜ無料なのかをしっかりと考えられるようになったのは、自分でも成長したと自覚しています。

今まで僕は、嫌嫌払っていた税金でしたが自分の為でもあり、人の為にも役立っていたと感じ、すごく清々しい気分になりました。世間の中で税金というのは、あまり良い印象ではなかったと思いますが、日本が安全な理由にも税金が入っているので、少しでも良い印象に変わってくれれば嬉しいです。この骨折の時に、税金を使わせてもらったことは、感謝しないといけないと思いました。中学生までの医療費が無料なのは事実ですが、それよりも重いものがあると分かったのです。税金はこれからも上がるかもしれませんが、今回の件を忘れずに、みんなの為に税金を納められるような、人になります。

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