和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿税理士会会長賞
限りある税
和歌山市立東和中学校 2年
峯村 美希

「えっ!55万円。」私は声を出して驚きました。新型コロナウイルスに感染した場合の治療(検査、入院など)にかかる費用が合計で55万3280円と知ったからです。税金がなかったら一人で55万円払わないといけません。私の家は四人家族なのでもし家庭内感染がおこってしまったら約220万円必要になります。けれど、税金があるおかげで家庭内感染がおきても8万円ぐらいで済みます。そう考えると、税金はとても役に立っていると思いませんか。

ところが、税金には限りがあります。使えば使うほど集めたお金が減っていきます。新型コロナウイルスの影響で休業を要請され、店を閉める人も増えました。その不景気で納める税金は少なくなっています。そして、今も第二波が訪れ、まだまだ終息しそうにありません。

もしも税金が全てなくなったら、PCR検査を受けたり、ワクチンを作ることもできなくなります。そのせいで、新型コロナウイルスを終息させることも難しくなります。他にも、台風や地震、洪水など災害時の支援や対策にまわすお金が足りなくなってしまいます。

私は、税金で集めたお金がなくなるのを防ぐために、消費税を20パーセントにしたらいいと思いました。理由は、日本中の人が必ず納める税金だからです。しかし、お父さんに「それで本当に大丈夫?」と言われました。「どうして?」と聞くと、「ただでさえ景気が悪いのに消費税まで上げたらお金に余裕がない人が困るし、もっと不景気になるんじゃない。」と言われました。その言葉を聞いて税金の使われ方を一から調べることにしました。

税収は主に消費税・所得税・法人税の3つです。消費税は、商品を買ったりサービスを受けたりした時などにかかる税金で消費者が負担します。所得税は、会社からもらう給料やボーナス、自分で商売をしてかせいだお金などにかかる税金です。法人税は、会社がもうけたお金などにかかる税金です。

この3つの税率を上げるのは今の不景気な中では難しいと考えました。そこで、私は税金の使い道をもっと慎重に考えたらいいと思いました。そうすることで、不要不急な支出が減り、税金が大幅に減るのを防ぐことができるからです。私達の教科書は税金で全て賄われています。そこで、教科書を全部タブレットにするとまた休校になっても授業を受けることができ、三年分の教科書代がタブレット一枚の値段になります。一校だけだとあまり変わりませんが、日本中の学校がこれを実施すると結構な値段になると思います。この節約した支出を被災者や新型コロナウイルスで苦しんでいる人達にまわすことで、助からない命が助かるかもしれません。

このように、税金は私達を助けてくれますが、使い方を改めて考えた方がいいと思いました。

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