和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
車イスの人が当選して
和歌山市立西浜中学校 1年
田村 真太郎

この間行われた参議院選挙に車イスに乗った二人が選ばれた。一人はALS(筋い縮性側さく硬化症)患者で舌やのども含め全身の筋肉を動かすことができない。人工呼吸器を装置し、定期的にたんの吸引も必要でコミュニケーションにも補助を借りて文字ばんを使う方だ。もう一人は、幼い時の事故と脳性麻ひにより両足や左手がほとんど動かすことのできない方だ。この二人の生活を支えているのは、障害福祉サービスでヘルパーの方々が生活のサポートをしてくれるサービスである。しかし、仕事に関係する際にはサービスが受けられなくなるそうだ。この方たちは、自ら議員になり、障害者に関する法律を改正したいそうだ。

今回、この二人が国会に参加することにより、国会の階段をなくし、スロープを作ったり、トイレを広くしたり、座席を広くするなどたくさんの改修工事が必要となり、その費用は税金で任われることを今回知った。このようなことに税金が使われていることはすばらしい事だと思った。

ぼくの母は常々
「立場が違えば、物の見え方が違いみんなの意見が違ってくる。」
と言っている。まさにこの話のことだ。法律は健常者の方たちで作っている。仕事が出来る人は福祉サービスを受ける人ではないという考えだろう。しかし、そうではない。福祉サービスを受ける人も働ける人であり、日本を支える社会の大切な一員であるということだ。ノーマライゼーション。障害のある人が障害のない人と同等に生活し、共にいきいきと活動できる社会を目指せるよう考え直すいい機会だ。

この十月より消費税が八パーセントから十パーセントへと引き上げられる事が決定している。税金のことを勉強するまでは、少し嫌だなと思っていた。しかし、僕が唯一支払うことのできる税金である。税金は回り回って道路になったり信号機になったり医療やお年寄りのために使われ、何より今回、バリアフリーをはじめとする障害者のために使われることがより深く痛感した。

今はまだ大人たちが払ってくれた税金で支えられているが、将来は自立し今以上、税金の在り方や必要性を考え気持ちよく払える納税者でありたい。僕に何が出来るだろうか?その課題を考え少しでも社会に貢献できる大人になろう。社会のバリアフリーを目指して。

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