和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿税理士会会長賞
税の必要性
和歌山県立日高高等学校附属中学校 3年
寄住 碧

近年、異常気象により、ゲリラ豪雨や猛烈な台風が日本を襲っています。大きな爪痕を残しただけでなく、そこに住む人々の命まで奪いました。テレビをつけた時、町を飲み込んだ土砂や茶色く濁った水、被災者たちの鬱々とした表情が目に飛び込んできました。あまりのショックで、私自身、言葉が出ませんでした。

災害によって打撃を受けた町や、被災者に希望を与えたのは、自衛隊員や消防隊員などの存在でした。これらの機関が機能するのに必要なのが「税金」です。つまり、税金は我々の生活を支えているだけでなく、命を守るためにも必要であるのです。

私達、学生にとって最も身近である税金といえば、やはり「消費税」だと思います。お店で商品を購入する際、自然と消費税を支払っています。そして消費税といえば、今年の十月に八パーセントから十パーセントに引き上げられる予定とされています。このことを嬉しく感じる人はいないと思いますが、もしかすると、嫌々消費税を支払う人もいるかもしれません。現に、以前の私もそのような考えを持って買い物をしていました。
「なぜ、消費税を支払う必要があるのか。私が支払った税金は、どこへ行き、何に使われているのか。」
税金というものに対して、疑問しか持っていませんでした。そんな私の考えが大きく変化するきっかけとなったのが、この作文でした。以前から、学校で「税」についての講義を受けたり、配布されたプリントを見たことはありましたが、こんなにも税の仕組みに興味を持ったのは初めてでした。自分の思いや考えをこの作文で表現したい、作文を通して、自身の税についての学びを深めたいと感じるようになりました。

インターネットで税について調べたり、配布されたプリントを読み返している中で、私が興味を持ったのが前述の自然災害と税との関係性についてです。税金を支払うのは嫌なことかもしれないけれど、いつかそれが自分達の生活を支えるものになるかもしれないし、誰かの命を救うことになるかもしれません。以前の私の様に、税についてを考えていない、仕組みを理解していない人がいたら、税を支払うことの意味についてを教えてあげたいです。自分が支払うお金なのだから、この先何に使われるのかを、自分自身でしっかり見直す必要があるのだと私は感じます。

自分が支払った税金が、今日も日本のどこかで使われています。公園や道路などの公共施設の建設かもしれないし、国の発展のために使われているのかもしれません。はたまた誰かの命を救っているかもしれません。そう考えてみると、税金は、私達にとって大きな価値のあるものだと言えるでしょう。

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