和歌山県租税教育推進連絡協議会

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大阪国税局長賞
税金で心豊かな暮らしを
和歌山市立日進中学校 2年
山本 愛奈

「税金」という言葉に、人はどのようなイメージを持つだろうか。「税金を払うのがもったいないな」や「そのお金があれば何か買えるのに」などマイナスのイメージを持つ人がいるかもしれない。いや、きっといると思う。私も税金に対してあまり良いイメージを持っていない一人だった。二年前までは…。

二年前の夏、私の父が急に入院することになった。もちろん父の病状は心配だったが、MRI検査、CT検査、手術、点滴など様々な医療行為を受け、母が病院の会計で入院費を払うのを見て、私はその額のあまりの大きさにびっくりした。そして、これからわが家の生活はどうなるのだろうか、と不安になった。それを母に話すと、大丈夫と言われたが、その理由を聞くと、高額な医療費がかかった人のために高額療養費制度というものがあって、入院費用の一部を税金でまかなってもらえるからだということだった。だから、今回払ったお金のいくらかが後で返ってくると聞き、私が税金に対して持っていた今までの考えは間違っていたと初めて気付いた。おこづかいで買い物をして支払うほんの何十円程度の消費税でも、もったいないと思っていた今までの自分が恥ずかしくなった。父が自宅に帰ってきて、母が介護をして過ごした間は、介護保険制度を利用させてもらった。訪問看護のサービスを受けたり、介護用品のレンタルが少しの自己負担で済んだりと、そこでもまた税金に助けてもらった。そして、母も私も、税金を払ってくれている人みんなに感謝の気持ちで一杯になった。でも、私達の願いもむなしく、昨年の春、父はこの世を去った。治らない病気であったが、現在の医学で可能な限りの治療を受けることができ、その間も私達がそれまで通りの生活を送れたのは、税金の支えがあったからだ。

このようなことがあったので、私は税金について色々と考えるようになった。教育や医療、そして道路の整備や消防活動など、私達の生活の色々な場面に税金が使われていることに改めて気付いた。税金で支えられている社会で暮らしているから、私達は心豊かな生活を送れているのであろう。でも、中学生の私は働いて税金を払うことはできない。そこで、今私にできることを考えてみた。そして思いついた。学校にある備品や公共の物を大切にすると、長く使えるのでその修理や買い替えに充てられる税金がいらなくなるということ。また、自分の健康管理をきちんとすると、医療費に充てられる税金が減るかもしれないとうこと。そうして、無駄に使われる税金をなくし、絶対に必要とされるところに十分な税金が使われる社会であってほしい。

税金に対してそのような意識を忘れずに、私は大人になったら仕事に就き、きちんと税金を納められる社会人になりたい。それが二年前、税金で私達家族を支えてくれた社会への私なりの恩返しだと思う。

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