和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿税理士会会長賞
税と医療費~日本を明るくするために~
和歌山県立田辺中学校 3年 佃 真里奈

私は正直に言うと、この作文を書くまでは税についての知識がほとんどなかった。自分なりに税のことを調べてみて、私たちは様々な税に関わって生活していることが分かった。

いろんな種類の税の中で、私がとても気になったのは医療費に使われる税のことだ。なぜなら、今、日本では医療と税のあり方が、大きな課題になっているからだ。

医療は、私たちの命に直結するもので、生まれてから死ぬまで絶対に必要だ。その医療に税が使われているおかげで、私たちは安心して生活できている。例えば、病気やケガで病院に行き、治療してもらったときのお金に税が使われている。私が小さいころに受けた予防注射にも税が使われている。このようにして、私たちの健康は税に守られているのだなと思った。

ところが、今、その大切な医療に使われる税がピンチになっている。日本で急速に進んでいる少子高齢化が原因だ。高齢者が増えると医療費が増えるが、その費用を負担している若い人が減っているため、今のままでは日本の財政は厳しい状態になるそうだ。だから医療に使われる税だけでは足りない分、国民が負担する割合が増えることになるらしい。そうなると、今までのような医療を受けることができるのだろうか。私は自分の健康や老後のことなど不安になった。何かいい方法はないか、私なりに考えてみた。

私の住んでいる地域では、子ども医療費受給制度があり、中学三年生まで医療費の自己負担が無料だ。母は、この制度は子育て世代にとって本当に助かる制度だと言っていた。でも、地域によって助成を受けられる年齢や金額に格差があることが問題らしい。日本のどこに住んでいても、このような制度を受けることができるように税金を使ってくれればいいのにと思った。そうすれば、少子化を食い止めることができ、国民が納める税金も増え、子供からお年寄りまで、日本に住んでいる全ての人が、安心して医療を受けられるのではないだろうか。

今、私は中学三年生で大きなことはできない。しかし、税に対する意識を変えることができる。今までは、物を買った時についてくる消費税に損をした気分になっていた。だが、その消費税が医療費に使われる税に変わることを思うと、嬉しくなった。自分も社会に貢献しているようで誇らしく思えた。このように、一人一人が税に関心をもち、自分に何ができるかを考え、行動することで社会がよりよいものになっていくのだと思う。

健康で豊かな生活をおくるためには、医療が必要である。その医療を支えているのが税である。みんなが公平に税を負担し、みんなが公平に助けられる社会になれば、日本の未来はもっと明るくなるに違いない。私も税についての関心を深め、明るい日本の未来をつくっていきたい。

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