和歌山県租税教育推進連絡協議会

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近畿納税貯蓄組合連合会会長賞
税金とオリンピック
和歌山市立河北中学校 3年 島澤 舞帆

私はこの作文を書くまで、買い物の時に消費税を払う、中学生までは教科書は無料という程度で、「税」に興味がありませんでした。そんな時、リオデジャネイロオリンピックの会場が紹介されており、その一つの「アクアティクススタジアム」の外壁が布製だと報道されていました。建物には壁があるのは当たり前だと思っていたので、興味が沸き調べてみました。

リオデジャネイロオリンピックでは、建物やプールは一度解体され、別の場所や学校で再利用されるらしく、「アクアティクススタジアム」も再利用されるので、解体することを考えてはじめから外壁を布製にしたそうです。

オリンピックにはたくさんのお金、税金が使われるのは知っていました。けれど終わってからのことは考えたことがありませんでしたし、知りませんでした。施設をつくったのなら、普通は終わってからその施設は維持していかなければなりません。しかしアテネや北京オリンピックの有名な建物はあまり活用されることがなく放置されており草が生え、オリンピックが開かれた時の華やかな姿とは全く異なっていました。

私の住む和歌山県では昨年、「紀の国わかやま国体」が開催され、そのために何年も前から道路が整備され、建物が新築されたりきれいに補修されたりしました。国体期間中に他府県から多くの方が和歌山に来られて、また私達も応援に行きました。きれいな道や体育館に感動して、誇らしい気持ちになったのを覚えています。一年近くたち、先日テニスコートに行った時他府県の友人が「プレーしやすい良いコート」と言ってくれて、国体の後もきちんと手入れされていると感じました。水泳日本代表がオリンピック前の調整のために和歌山のプールを使用していて作るだけでなく終わった後も積極的に活用しようとしていることが感じられ多くの税を使ったことを和歌山県民が納得できるのではと思いました。

四年後、東京オリンピックが開催されます。建物や道路の整備はもう始まっています。その時私は十九歳です。テレビで見ているだけではなく仕事やボランティアとして実際に関わっているかもしれません。今回のリオデジャネイロオリンピックの再利用には「トランスフォーマー建築」といい前回のロンドンオリンピックで「祭りのあと」が少し意識され今回さらに進化しました。これを行うと財政的に五十~八十パーセント抑えることができるそうです。

オリンピックにはお金がかかります。でも税金を湯水のように使うのではなく「祭りのあと」を考えて計画をたてる。ロンドンからリオで意識された考えをさらに進化できればいいなと思います。

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