和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
暮らしに役立つ税金
かつらぎ町立妙寺中学校 3年 高野 佑治

ぼくは、税金から受けた恩恵について考えました。警察や消防、病院や学校など、ぼくたちの生活に密着した施設が税という財源により支えられていることを学校で学びました。ぼくたちの安全で安心な生活は税の力なくしては成り立たないことを知りました。

ぼくが特に素晴らしいと思うのは、教育に税金を使うということです。小学校の六年間学級費と給食費だけで学校に通えたということはとても素晴らしかったのだと気づきました。たくさんの教科書、多くのことを教えてもらった授業、机、校舎、学校生活を支えるすべての環境。一人の人間を育てるためにいったいどのくらいかかるのだろう。教育に税金を使うということは、今の世代の方々から未来の日本を託されていることと同じだと思います。

ある本で、ごみの中から、わずかなお金にしかならない鉄くずを、一日中探し回っているセネガルの少年の写真を見ました。家の手伝いをする子、弟妹の面倒をみている子、戦争に巻き込まれている子、その本の中には、学校に通うお金や、学校すら近くにない子どもたちがたくさん写っていました。学校に通えることは幸運だと言う子どもたちが、世界にはたくさんいます。

学校があたり前に整えられた中で生活しているぼくはとてもショックを受けました。ぼくの普通の生活が、国が変わると全く違ってくるのです。安心して暮らせて、命を授かった時から守られていて、夢や希望を持てる環境があるぼくたちはとても幸せだと感じました。

消費税が八%になってから、レジで支払う金額が予想より高くて驚くことがたまにあります。でも、そのときは、自分が今まで受けた恩恵を、今度は他の誰かにお返しする番だと思うようになりました。この社会は、支え合いで成り立っています。税金はそれを形にしたものなのです。

近代日本を導いた伊藤博文は、国費でイギリスに留学している間に指導者の資質を養ったと伝えられています。税金の仕組みが整っていたから、伊藤博文は留学資金を捻出できその結果、日本の発展に貢献できたのです。歴史の教科書に載っている多くの偉人たちが納税を通じて築いた教育制度があったからこそ能力を開花させることができたのだと、ぼくは思います。

この幸せな日本に産まれ、育つことができるぼくは、みんなが税金のお世話になっているということを自覚して、日本の未来を築いていく税の制度を守っていきたいです。

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