和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
共に高め合う税
御坊市立御坊中学校 3年 早田 有利菜

ふるさとに貢献できる税があることを、知っていますか?自分の支払っている税金の使い道を、自分の意志で選ぶことができたらいいと思いませんか?

私が最近、よく耳にし、関心を持った税のひとつ、『ふるさと納税』なら、寄付という形で実現することができます。

ふるさと納税は、平成二十年度より導入され、「自分が貢献したい」と思う市町村へ寄付をすることで、一定基準を超えたときに住民税や所得税の控除を受けることができる制度です。ふるさと納税の導入前には、「故郷を離れても、その地域に貢献することができる」という賛成意見と、「法律では決められない『ふるさと』の基準が明確ではない」といった反対意見も挙げられたそうです。

寄付をする市町村には決まりがなく、生まれ育ったふるさと以外に、お世話になった地域や応援したい地域を自由に選ぶことができます。それは、寄付する先の地域を「応援したい」という想いを形にすることができる制度なのです。

『ふるさと納税』には、一、使われ方を考えるきっかけとなり、税に対する意識も高まり、納税の大切さをとらえる貴重な機会であること。
二、人を育て、自然を守り、地方の環境を育む支援となる制度であること。
三、自治体が地域のあり方をあらためて考えるきっかけにつながること。といった三つの大きな意義があるそうです。

また、ふるさと納税をすると、寄付のお礼の品として、特産品や優待券などを送ってくれる自治体もありました。寄付なのにお礼の品をもらえることについて考えてみました。特産品をもらえるのはうれしいことですが、特産品や特典があるから寄付するのでしょうか?では、特典がない自治体は寄付する地域として選んでもらえないのではないでしょうか?地域には、それぞれ地方間格差や過疎などによる税収の減少など深刻な問題があります。この制度を利用することで地域の産業や企業をアピールすることができ、今まで知ってもらうことができなかったその地域の魅力や、特産品を多くの人に知ってもらうことで、ふるさと納税をきっかけに知った特産品を、次は実際に購入してもらい、観光などにより地域が活性化していけるように、断続的に地域に貢献して行ってほしいと思います。そして、一人ひとりの想いは様々ですが、『ふるさと納税』から税に関心を持ち、制度の目的を考えて寄付することで、皆が暮らしやすい町づくりのために税金が使われてほしいと思います。ですから、無駄のない政策、税金の活用をしてもらいたいです。税金は私たちの生活には必要なものです。その必要な税について私たちは知ること、考え・理解することが大切であると思います。国や県、地方自治体と納税者が共に高め合うことのできる税の制度であってほしいと思います。

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