和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
理想の大人になるために
和歌山県立日高高等学校付属中学校 3年 山本 侑加

私の祖母は、老人ホームに通っている。週に三日、月水金。それ以外の日は、デイサービスに来てもらったりもしている。祖父も、透析のため通院中だ。そういったことのほとんどに、税金が使われていると知ったのは、学校で受けた、税についての授業でした。

祖父母が、二人だけで生活するのが難しくなったとき、はじめは私の父が家事等の手伝いに行っていたが、それを長く続けることは難しかった。父にも自分の仕事があるからだ。そんなときに、とても頼りになったのが、デイサービスで祖父母の家に来てくれるヘルパーさんだ。ヘルパーさんは、一日おきに祖父母の家に来ては、二日分の食事をつくってくれる。そのための材料は私たちが買って冷蔵庫に入れておくのだが、食事をつくってくれるだけでもずいぶん負担が軽くなる。また、老人ホームでは、祖母のように体が動きにくくなった人たちが、快適に過ごすことができるように、ていねいにお世話をしてくれる。祖母も、そこでできた友達と話すのが楽しいのか、家にいるときよりも元気そうだ。こういったサービスが、税金によって行われていると思うと、税金とは本当にありがたいものである。私たちの生活も支え、豊かにしてくれている根源であると思う。考えてみれば、私たちが普段通っている学校や病院などは、税金によって運営されている。教科書を使うことができるのも、税金があるからこそだ。私が今、このように生活できているのは税金のおかげなのだから、将来大人になって、税金をおさめられるようになったら、きちんと納めて、社会に貢献できる人になりたいと思う。

しかし、近年、税を納めない人が多くいると聞く。納めない理由は、たいてい自分の勝手な都合である。そんな人は、自分が税金の恩恵を受けていることに気づいていないのだろうか。いや、気づいているはずである。世の中には税金によって運営されていることがたくさんあるのだから。私はこのような大人にはなりたくない。きちんと社会の一員として、義務をはたし、今の私たちのように恵まれた生活を、次の世代の子供たちにもさせてあげたいのだ。

私が目指す理想の大人とは、社会人としてしっかりと義務をはたし、他の人を守ることができる人だ。そんな人になるために、今から税について、社会について理解を深めていきたいと思う。

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