前 宥穂
去年、病院で私は衝撃を受けました。
受診後向かった会計機に表示されたのは「0円」の文字。
壊れてしまったのかと思った私は、すぐに隣にいた母に聞いてみました。
すると母は、「病院で支払いしなくてもよくなったのは、前の9月からだけど、ずっと子どもの医療費は町が払ってくれてるよ。」と教えてくれました。
母の言葉に再び衝撃を受けました。
私には持病があります。
小学4年生の時、学校の尿検査で異常が見つかりました。
小学6年生の時に病状が悪くなり、検査のために入院をして、難病と呼ばれる腎臓の病気だと診断されました。
治療のための入院もしました。
現在も定期的に通院をしています。
私は病院での出来事を機に、税金に助けられていたことを知りました。
税との繋がりを実感してから、税について、税と医療の関係について、さらに調べることにしました。
まず、私が住んでいる紀宝町には、「福祉医療費助成制度」があることが分かりました。
この制度は、三重県内、新宮市内の医療機関において、窓口で支払いをせず、その場で助成を受けられるというものです。
この制度こそ、病院の会計機に「0円」と表示されることになった税の活躍でした。
さらに調べていくと、福祉医療費助成制度に加え、国の社会保障制度に助けられていたことも知ることができました。
病気に向き合うためのお金は安いものではありません。
病気を知るための検査の費用、入院するための費用、治療のための点滴や薬の費用、通院のための費用、たくさんのお金が必要です。
私の病気の治療をするために、医療従事者の方や家族だけではなく、日本中の人たちが納めてくれた「税」に支えてもらっていたことに驚きました。
そして、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
医療費控除があることで、子育てをする負担は大きく減っていると母は言っていました。
私はこの制度は、貧困等によって病院にいくことが難しい人、治療を受けられない人がいなくなるための大切な制度だと思いました。
私は、初めて授業ではないところで税について調べました。
以前は、税はただなんとなく納めるだけのものだと思っていました。
税金の使われ方にマイナスイメージもありました。
しかし、医療費控除をきっかけに私自身も税に助けられていたことを知ることができました。
社会保障制度は「一生を通じて私たちの生活を支える役割」を担っている制度です。
医療だけでなく、公的扶助や公衆衛生など、私たちの生活を守るための制度です。
みんなが納めた「税」は医療での面はもちろん、他にも様々な面で活躍し、私たちの生活を支えている大切なものだと分かりました。
私が支えてもらっているように、誰かの命を支え、繋ぐことができるように、私はこれからも税について考え、行動していきます。
「税を納めてくれて本当にありがとう。あなたのおかげで今日を過ごすことができています。」
このことを多くの人に伝えたいです。





