楠本 羽音
私は、生まれた時から海や川、山といった豊かな自然に囲まれて育ちました。
小さい頃から川で泳いだり、山道を歩いたりする中で、自然の美しさや楽しさを感じてきました。
今回、税についての作文を書くにあたり、「そんな豊かな自然を守るための税金ってあるのかな」と考え、森林を守るために最近導入された森林環境税と森林環境譲与税に注目しました。
森林環境税は、2024年度からはじまった新しい税金で、全国民が対象となり、住民税に年額1,000円上乗せされます。
そのお金は国を通して各地の市町村や都道府県に分けられ、森林環境譲与税として活用されます。
集めた税金の使い道は、温室効果ガスを減らす取り組み、土砂災害の防止、水をきれいにする役割を持つ森林を守ることなどです。
森林が荒れてしまうと、災害や環境への影響が大きいことを知り、普段はあまり意識していなかった森林が、私たちの生活に深く関わっていることを改めて実感しました。
林野庁によると、全国では、この税金を使ったいろいろな取り組みが進められています。
例えば、高知県いの町では、竹林が広がって荒れてしまった里山を整えるために、植栽を行い、地域の人たちが自然に関心を持つきっかけを作っています。
また、愛知県岡崎市では森林整備に関心のある人たちを育てるために講座を開き、神奈川県川崎市では、「都市の森」を実験的につくるなど、木のある暮らしを身近に感じられる活動をしています。
私の地元・和歌山県でも、講習会や木材利用の普及活動が行われているそうですが、森林環境税について調べるまで全く知りませんでした。
全国民から集められる大切なお金だからこそ、「誰でも参加できる森林づくり」に使われるといいなと思います。
例えば、中学生や高校生が学校の授業やボランティアで森林の整備に関わることができれば、森林を守ることをもっと身近に感じられるはずです。
実際に木を植えたり、森林に入ったりする体験があれば、「自然を守ること」は自分にもできることだと気づけると思います。
森林環境税はまだはじまったばかりの新しい税金です。
まだこのような税金があることを知らない人も多いと思います。
これからは、この税金の存在をもっと多くの人に知ってもらい、税金を通して自然を守ることを学ぶだけでなく、自分自身も含めて、一人ひとりが森林を大切に思い、守る活動に関わっていけたらうれしいです。





