和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
災害と税金
和歌山県立有田中央高等学校 1年
新家 彩愛

私たちが住んでいる日本は、世界有数の災害頻発国だ。この頃、日本各地で小さな地震が相次いでいる。2024年8月8日、日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生し、南海トラフ地震の想定震源域では大規模地震の発生可能性が高まっていると考えられた事から、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表された。このニュースを見て私は、とても怖いと感じた。南海トラフ地震は、私が小学生の時から30年以内に発生する可能性が高いとされていた。だが、こうも各地で地震が続き、注意報まで出ると、それがとても危険で、近いものだと実感した。

この地震を完全に止める事はできないが今から私たちにできる事はたくさんある。中でも一番大切なのは、災害に備えての準備だ。被害を最小におさえるための対策や、被害が出てしまった場所の復興のための資金をあつめる事は、今からでもできる。災害によって壊された町の復興資金は税金なのだ。他にも警察、消防、自衛隊の活動などによる人命救助の資金、被災地に届けられる救援物資などはほとんど税金で賄われているもので、これらが無くなると災害が起きた時、大変な事になる。避難所を設けたとしても非常食や最低必需品がないとなるとそこで何日も過ごす事は不可能だ。町の復興作業すらできなくなる。災害によって私たちの生活環境が失われ、未来の社会すら奪われるのは嫌だ。だが、税金があれば救われる命がある。避難所で安心して家族を待つ事ができる。私たちの暮らしを取り戻す助け合いができるかもしれない。

災害は、地震だけでなく、大雨や台風、洪水などさまざまだ。予測はできても、止める事は不可能である。だからこそ被害が大きくなる前にできる事は災害に備えての準備なのだ。私はまだ自分で税金を支払った事はないが、税金はとても大切で、これからの社会を動かす大きな力になると思う。きっと本当に南海トラフ地震が来た時、税金のおかげで少しでも安心できる希望になり、失われた社会を取り返す事ができたら、改めて税金があってよかったと心から実感する事ができるだろう。

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