谷澤 柚
「税金は何に使われているのか。」このような問題を挙げられたとき、私は何も思いつきませんでした。確かに、日常では色々な税金に私たちは触れているはずです。よく耳にする消費税や所得税なども、知っているのにも関わらず、何に使われているのかも知らなかった私は、税金を払うことに疑問を持ちはじめました。「なぜ税金を払う必要があるのか」ということを考えはじめた矢先、私の税金に対する考えが変わる出来事が起こりました。
高校生になって、探究の授業が入ってきて、私は和歌山県の農作物について興味をもち、調べてみることにしました。調べているうちに様々な農業についての現状が見えてきました。
今、和歌山県だけではなく、日本で農業をしている人々の平均年齢は60歳を超えているそうです。高齢の農業従事者が増えていくいっぽうで、若い新規就農者が減ってきていることが原因だと考えられます。このため、高齢の農業従事者が後継を探しても見つからなく、自分の代で終わらせてしまうそうです。このような現状を目の当たりにした私は、和歌山県の魅力であるフルーツがなくなってしまうのではないかという不安が生まれました。そんな時、授業の一つとしてJAの方々に話を伺う機会がありました。その話の途中で興味を惹かれるものがありました。それは、新規就農者への補助金が国や地方から給付され、農業人口の減少を防止するというものでした。新しく農業を始めようとすると、何百万円というお金が必要となり、農業を始めたくても始められない人も少なくないそうです。そんな中で補助金を給付することによって、農業を始める第一歩になるようにと考えられたそうです。私は、その補助金のことを調べてみることにしました。すると、補助金の財源は、事業者の雇用保険料や私たちの税金ということがわかりました。私が税金を払うことによって、新規就農者が増え、和歌山県のフルーツも守られていくことに繋がるかもしれないと考えた私は、JAの方々のお話から税金の大切さに気づかされました。
税金は、私たちの生活だけでなく、地域をも豊かにするものだと知った私は、もっとさまざまなものに触れ、税金の大切さを知っていこうと思いました。