川村 蒼依
税について調べていると経済協力費という言葉が目に入った。私が今まで知っていた消費税、所得税、住民税などの馴染みのある税金ではなく初めて聞いた言葉だったので興味を持った。
経済協力費は国の歳出額のわずか0.5パーセントだが現金では約5,100億円にもなる金額を開発途上国の発展のために援助している費用のことだ。しかし私は日本の財政が不安定なのに自国ではない他国を助ける余裕はあるのかと思った。それに国民が納めている税金だから自国のために使うべきという意見もあるのではないかと思った。だが経済協力費について調べていくと過去の日本と外国の関係が今に繋がっていると分かった。今でこそ日本は開発途上国に供給する側だが戦後復興の頃は北米、南米にある国々から援助を受け取っていた側であった。その後世界有数の先進国になった日本は世界的に多くの貢献活動が求められ経済協力費もスタートから徐々に金額が増えていった。2011年に発生した東日本大震災では世界各国から多くの援助があった。その中にはこれまで日本が援助してきた開発途上国からの援助もあった。私が見た記事にはバングラデシュについて書かれていた。バングラデシュの1日の収入が約200円であったにも関わらず1日100円ずつ日本に寄付してくれたそうだ。それは長年日本が他国のために援助を行ってきた恩返しだと思った。私は最初自国の財政が不安定なのに他国を助ける余裕があるのかと思っていたが過去に日本は援助を受け助けられた経験があるからこそ次は自分たちが助ける番だと思ったのではないだろうか。さらに日本は多くの資源を輸入に頼っていて他国に助けられているその恩返しでもあるのではないかと考えた。
今回経済協力費について調べたが自国のためだけではなく他国も助ける、受け取っているばかりではなく困っている状況の時は受け取ってきたものを恩返しする助け合い精神に感動した。今日本が援助している開発途上国がいずれ日本のような先進国へと発展し、また違う開発途上国をその国が援助する日がくることが楽しみだ。