和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
未来につながる税
和歌山県立田辺高等学校 2年
村上 愛莉

私はこの夏、子供の成長には愛情と、税を通じた自治体のサポートなどの環境が必要だと気づいた。

私は将来、子供と関わる仕事につきたいと思っている。そこで夏休みを利用し保育ボランティアに参加させてもらった。まずはこども園のお手伝いに行かせていただいた。子供達とたくさんお話しをして、外で遊んで、美味しい給食を一緒に食べた。健康的で充実した時間を過ごした。その中で、「私自身もたくさんの遊具やおもちゃ、絵本などに囲まれ、人や音楽、様々なものに触れて成長してきたんだなぁ」と感じた。

その環境は当たり前に感じるがそうではない。税を通じた社会の支えを元に「当たり前」は実現しているのだ。私は保育について調べるうちに知ったが、保育所や認定こども園を造るための費用の一部は税金で賄われているという。また3歳から5歳児クラスの子供の幼児教育、保育の無償化制度が実施されている。小・中・高校でも子供達が充実した教育を受けるために多くの税金が使われている。毎日通う通学路の整備もそうだ。そのことを考えると、子供達を支えているのは親や先生だけではない。社会全体である。だが、私達の「当たり前」の生活が税に支えられて実現していることを忘れてしまい、税制度により搾取された気になっている人も多いように思う。私もその一人だった。しかし目の前の子供達がこの先、何も心配することなく小・中学校、その先に進み、そこで充実した教育を受けることができる。そのことがわかるだけで十分に税制度の重要性を感じる。

また、私の住んでいる市では、NPO法人に委託してファミリーサポートセンターを開設している。そこでは、妊婦さんから、赤ちゃんや子供、子供に関わる全ての大人をあらゆる場面でサポートしているそうだ。

私は、たくさんある活動の中のミニ夏祭りのお手伝いをさせていただいた。夏祭りは手作りの夏らしい飾り付けが施され、お祭り音頭が流れる楽しい雰囲気の中で行われた。参加者は、乳幼児や園児とその保護者でみんなが笑顔だった。子供達はもちろん、大人もお喋りをしたりとほっと息を抜ける時間だったのではないかと思う。

子供は地域の希望だ。私が知らなかっただけで、市は子育てサポートに力を入れてくれている。未来が明るく思える。まだ実感は沸かないが、私もいつかの未来に子育てに理解があり、力を入れている自治体で生活を送りたい。税が回り回って、私の子育てを助けてくれると思うと、納税も身近に感じ、前向きに受け止められる。

今、そして将来私が納める税が、きっと未来の子供達が安心して暮らせる社会を作る。そう考えると嬉しく誇らしい気持ちになる。私は将来保育士として、そして税を納める立場として子供達が安心して暮らすことのできる「当たり前」を作っていけるようにしたい。

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