福井 友菜
日本を訪れる外国人の誰もが驚くこと――それは、日本の街の綺麗さだそうです。日本は、ゴミはゴミ箱に捨てる、ゴミ箱がなければ家に持ち帰るという習慣が当たり前のようにあるからです。この素晴らしい環境を維持できているのは、個人の意識の高さと各市役所のごみ処理業務の連携だと思います。
ゴミ処理にかかる費用は、年間およそ2兆1千億円もかかり、これは国民一人当たり1万6800円ものお金がかかっている計算になります。これらの費用の多くは税金で負担されていますが、一部の自治体では、指定した有料ゴミ袋を使って家庭ゴミ処理有料化を行っており、市民のゴミ問題意識を高め、ゴミ排出者としての責任をより明確にしています。我が家も、古紙・缶・ペットボトル・食品トレーは回収ボックスが設置されているスーパーに持っていったり、お菓子の袋は小さく結んで捨てたりしています。また、私の住む所では「生ゴミ処理機器」や「コンポスト容器」が販売されており、購入の際には補助金制度があり、うちでも使っています。
コンポストとは、生ゴミや落ち葉・雑草などの有機物を分解・発酵させて作った肥料のことで、コンポストをすることで、生ゴミを減らせるし、生ゴミ特有の異臭もなくなり、出来た良質の堆肥を使って家庭菜園やガーデニングに活用できます。私の祖父も、小さい畑ですが花や野菜を育てており、わざわざ重い肥料を買いに行かずに済むし、何より肥料代の節約になる。でも、立派な作物が育つと喜んでいます。少し手を加えるだけで、ゴミ処理経費の削減にもなり、さらには地球温暖化防止にも繋がります。生きている限りゴミやし尿は出ますが、いかに一人一人が工夫してゴミを減らす意識をしていくかで、無駄な税金の支出もゴミと共に減っていくと思います。
冒頭にも書いたように、日本の街の美しさは国民の誇りです。この綺麗な日本を未来に残していけるように、税金で支えられているということを自覚して日々を過ごしていきたいです。