和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
コロナと税金
和歌山県立橋本高等学校 1年
根來 夏桜

4人家族の我が家に、40万円の給付金が支給された。日本における新型コロナウイルス感染拡大による経済的影響への緊急経済対策の一施策として国が国民に支給したのだ。その給付金の使い道として、このコロナ禍に何が必要かを家族で話し合い、まずはじめに私の両親は、それらをエアコンを買い替えるために使った。私と兄の部屋用のものだ。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、学校が臨時休校となりおうち時間が増え、さらには習い事がオンラインで実施されることになった。より快適に毎日を過ごせるように、より快適にレッスンを受けられるようにと、エアコンの買い替えを決めてくれた。そのおかげで、生活する環境が整い、これからの生活に対する私のネガティブな気持ちも少し落ち着いた。新型コロナウイルスを基準として過ごす日々が続き、マスクや手指消毒用のアルコール、家庭によってはオンライン授業用のパソコンなど、多くのものが必要になった。一人10万円というこの給付金は、たくさんの人々の心に余裕を作っただろう。そして、この給付金の正体はもちろん、税金だった。

まだ16歳の私が支払っているのは、消費税ぐらいだ。しかし、大人になって働いたり、家庭を持つようになると、所得税や固定資産税、住民税など、支払う必要のある税金が増えていく。今回の給付金について、私が気になったことは、そのように納税額に大きな差があっても、支給される額に全く差がなかったことだ。産まれたばかりの赤ちゃんにも給付金が支給されたことを知った時は驚いた。しかし、それが日本の税の制度であり、多く納税したからといって、その分得できる訳ではない。それを国民一人一人が理解し、きちんと納税しているからこそ、今回の給付金制度が実現されたのではないだろうか。

税金がいつ、誰のために、どのような使われ方をしているかを知れば、税金に対してマイナスなイメージを持つことが減るだろう。私は今回の給付金のおかげで、税金を支払う意味を見つけられた。これからもその意味を見失わないように、税について関心を持ち続けようと思う。そして将来、私が大人になり働くようになった時は、きちんと納税し、社会の一員としてみんなが幸せに過ごせるような国づくりに貢献したい。

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