和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
税の意義と役割について考えたこと
和歌山県立耐久高等学校 1年
山本 結愛

あなたは、税金なんてなくなれば良いのに…、と思った事はありませんか。「税金」というワードを聞いた時、あまり良いイメージを持てなかったり、否定的に感じてしまう人が、世の中にはたくさんいると思います。しかし、そんな税金が私たちの暮らしや社会全体を支える大切な役割になっています。

先日、大雨の影響によって、静岡県熱海市で大規模な土砂災害が発生しました。私は、ニュースで災害がおこった事を知りましたが、この災害で、たくさんの被害を受け、行方不明者や死亡者がでたそうです。そして、消防隊や自衛隊の方々の懸命な救助を行っている姿を見た時、もし「税金」をいうものがなかったら、という事を考えさせられました。

税金は、道路や橋をつくったり、上下水道などの整備を行うためだけでなく、地震や風水害などの災害が発生した時の復旧作業にも使用されています。だから、もし税金がなければ、消防車や救急車が派遣されず、消防隊などによる救助も行われなくなってしまいます。もし、そうなってしまったら、たくさんの被害を受けた被災地は、どうなってしまうのでしょうか。助かるはずの命が、見殺しにされ、行方不明者、死者がさらに増えて、二次被害などを受ける事になりかねません。日本では、災害が発生した時、ボランティアによる救助、援助も行われる事が多いですが、現在猛威をふるっている新型コロナウイルスの影響で、ボランティアが県内の住民のみに限定されたりして、実際にボランティア活動ができるのはいつになるのか見通せない状況となっているそうです。つまり、災害の被災者にとって、頼れるのは消防隊や自衛隊の方々で、彼らの存在がとても大きかったのではないか、と思います。

災害だけにかかわらず、何か起こった時、警察や救急、消防がかけつけてくれるのはあたり前な事ではありません。これらの公共サービスは全て、税金があるからこそ成り立っているのです。だから、税金は決して無駄なものではないし、私達があたり前に、幸せな日常生活を送るためには、税金はなくてはならないものだと改めて感じました。

これから、税金に対して否定的な感情を抱く人が減って、少しでも税金がある事のメリットを考えられる人が増えれば良いな、と思います。

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