竹下 知歩
家族での夕食時に、何気なく付いていたテレビから、2022年4月に不妊治療が保険適用になるというニュースが流れました。
父と母は、そのニュースに耳を傾け、話をしていました。特に母は、不妊治療が保険適用になることをとても喜んでいました。
母は若い頃、重度の子宮内膜症という症状だった為手術を受け、更に子供ができにくいと主治医の先生に言われ、何年も不妊治療を受け兄と私を授かったそうです。以前から、その話は聞いていましたが、不妊治療での費用の事は、聞かされていなかったので、費用の面で治療を諦めてしまう人も多いこと、保険適用になれば、治療を受ける人が増え、子供を授かる人も多くなることを、母は自分のことの様に喜んでいました。不妊治療で、兄や私を授かる為に、両親が多額の治療費を使ったのだと思うと、なんだか少し申し訳ない気持ちと同時に、両親の努力や苦労、葛藤の末、待ち望まれて産まれてきたのだと改めて気づかされ、感謝の気持ちで胸がいっぱいになりました。
しかし母から、不妊治療や妊娠、出産に伴った費用は、医療費控除という、税金の負担が軽くなる、申請すれば払った税金を還元してもらえる制度があったから、そんな申し訳ない気持ちになんてならなくていいと言われました。医療費控除について私は、全く知識がなかったので、この作文を書くにあたり少し調べてみると、医療費といっても治療費や診察費、薬代だけでなく、ちゃんと申請すれば控除されることが沢山あり、私達が生活し生きていく中で必要な医療費ばかりでした。
今、日本はどんどん少子化になっている中で、不妊治療によって人口が増えれば、産まれてきた子供がいずれ働く世代となり納税をする、その税が多々な面で使われ、国民を助ける大きな財産となり、回り回っていく。
私は、税金を大きな輪とイメージします。なぜなら税金とは、誰もが携わり関係のあるもので、税金によって助けたり、助けられたり、税という大きな輪の中で助け合い、手を繋いでいる様に想像するからです。
私は、普段生活している中で、税を意識したことはありません。しかし税は、空気の様な存在で、なくては困るものなのです。
もし税金が世の中になければ、お金の価値もなくなり、お金の価値がなくなれば、人々は働く気力もなくなると思います。
税金は、働く人々に意欲と力を与えてくれるものではないか、と思うのです。
中学、高校で税について学び学習したことを胸に刻んで覚えておいて、そして私が社会人になった時、少しでも多く納税できるように意欲を持って働きたいです。きっとこれからも、税について考え、学ぶことが多々あると思います。そんな時、大きな輪を想像しながら税と向き合い、携わっていきたいです。