田中 こあ
私たちの身のまわりには、「消費税」「所得税」「たばこ税」などさまざまな税がある。そしてそれらの税は私たちの暮らしにおいて重要なものであり、納める義務があると学んできた。
しかし私は、今までに「〇〇が脱税していた」というニュースを何度か見たことがある。税金を納めなければいけないということは知っているが、脱税がどれくらい悪いことなのか、実際に脱税するとどうなるのかなどはよく知らなかった。正直、脱税した芸能人が活動を自粛するのを見て、そんなに大事なのだろうか、と思っていた。そこで、インターネットで「脱税」について調べることにした。
まず脱税とはなんなのか、脱税の定義について調べた。脱税の定義は、「所得を少なく計上し、そこから算出される税金を少なくさせる行為」とされている。また、「節税」や「租税回避」、「申告漏れ」なども存在するが、これらは合法、またはミスとされる。
では、脱税に当てはまる行為とはどんなものだろうか。脱税する、つまり税金を減らすためには、所得を減らすということになる。例えば店舗を構えている場合は売上の過少申告、会食などで生じた領収書の金額を多く書きかえるなどの経費の水増し行為が脱税にあたる。また、調べていくと、そのような脱税を防ぐため、税務調査が行われていることを知った。よって脱税した金額が増えれば増えるほどバレる可能性は高くなる。
脱税がバレるとどうなるのだろう。納税の義務を怠ると、追徴税(脱税した額)や附帯税(利息税など)を納めなくてはならない。また、刑事罰も規定されている。
次に地域や国に集まる税金が少なくなってしまう。極端に言うとなくなってしまうとどんな影響があるのか考えた。考えられるのは「道路や橋の修理や整備ができず、お金を集めるために高い交通費がかかるようになる。」「安全な暮らしを守る警察官がいなくなる。」「教育にかかるお金をまかなえず教育を受けられない子供が増える。」「医療や介護施設が整備されず困った時に頼ることが出来なくなる。」「年金を受け取ることが出来なくなる。」などだ。安全で充実した暮らしを送ることは不可能だと言えるだろう。
調べていくうちに、「脱税」がどれだけ大きい影響を及ぼすのか、そして「納税」がどれだけ必要な義務なのかがよくわかった。自分が払うお金を少なくしたいと思うのはあたりまえだ。だが、それによる脱税などの行為の影響は想像より大きなものでさらに負担がかかることになる。逆に納税は間接的に自分にお金を払っているということになる。つまり納税の義務は自分のためにもあるのだ。私自身が払う税はまだ多くの社会人より少ないが、少しでも役に立っている。納税の義務を果たすことは立派な社会貢献であり、立派な社会人だという一つの証拠なのだと思った。