和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県租税教育推進連絡協議会賞
私たちにできること
和歌山県立海南高等学校 1年
山田 萌乃

税金って言われて、まず思いつくのは消費税。高校生である私たちが、一番身近に感じる税金だ。小学校高学年で、税金について習った。それまでは、「100円ショップなのに、どうして105円払わないといけないのかな。この5円はいったい何だろう。」と思っていた。その時に、税金がある世の中とない世の中を比較したビデオを見た。税金がない世の中では、街中がゴミで溢れていて、信号機が止まり、事故が多く発生していた。また、火事が発生しても、消防車が駆けつけることがなく、救急車を呼ぶと、高額なお金がかかっていた。公園などの公共施設も閉鎖され、今の生活では考えられない光景だった。そして、今の世の中があるのは、税金のおかげということを知った。

それから、税金に興味を持ち、詳しく調べてみると、学校は税金で建てられていて、机や黒板なども税金で購入されていることを知った。また、小中学校の教科書は、税金によって無料で配られていることを知った。高校生になって、教科書は無料でなくなったけれど、授業費の一部が税金で賄われているので、授業を大切にしようと思う。

私が生まれる前、両親は、夕食を終えた帰りに、運転操作のミスで崖に落ちたそうだ。その時、駆けつけてくれた救急車によって、両親の命が救われた。車が横転し、体がフワッと浮いた感覚は、今でも忘れられないと言っている。もし、日本に税金がなく、救急車が来なかったら、両親はどうなっていただろう。救出されないままだと、命を失っていたかもしれない。すると、私が生まれることも妹が生まれることも、今の家庭もなかったかもしれない。

私が住んでる湯浅町では、高校卒業までの子どもが、病院で医療を受けたとき、医療費を負担してくれる制度がある。さらに、私たちだけでなく、高齢者の医療費も負担してくれる。幼い頃から、風をひく度に病院へ行っているし、歯医者にも定期的に通っている。また、現在、新型コロナウイルスの流行で、医療機関を利用することが増えている。税金がなく、医療機関を受診するのに多くの費用がかかったら、病院へ行く人が減り、コロナウイルス等の感染症がもっと流行していると思う。手軽に、医療機関を受診できるのも、税金のおかげだと思う。

私が生まれた頃に5パーセントだった税金は、6年前に8パーセントへ、今は10パーセントへ引き上げられた。これから先、さらに引き上げられても、しっかりと払っていきたい。高校を卒業して、社会人になると、所得税や自動車税など、多くの税金を払う機会があると思う。その時も、税金の大切さを忘れずに払っていきたい。

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