和歌山県租税教育推進連絡協議会

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和歌山県知事賞
未来への貯金
和歌山県立箕島高等学校 1年
赤土 麗人

私は今年、晴れて高校生となった。入学説明会の時に先生も仰っていたが、私達はもう、義務教育ではなくなったのだ。それを初めて思い知らされたのは教科書の購入だった。

今までは、学校に行けば先生が当たり前の様にみんなに配ってくれていた教科書も、自分で選択し、お金を払わなければ手に入らない。金額を見て、「教科書ってこんなにかかるんだ。」と驚いた。税金の事は、中学に入ってから色々勉強してきたので教科書の事も理解していたが、改めて自分が体験すると、義務教育の有難さが身に染める。

税金と言うと、消費税の事がすぐ思い浮かび、税に対して良いイメージを抱く人が多くない様に感じる。十月から消費税が十パーセントに増税されるが、反対の人の方が多いかもしれない。だが、反対する理由などはどこにもないのだと言いたい。

私達が生活をする上で、税とは切っても切れない関係でつながっている。道路を歩きやすいように舗装したり、ゴミの処理費用、救急車に警察、病院、数え切れないほどの身の回りの物全てが税と深く結びついていて、私達はその恩恵をたくさん受けているのだ。もしこの一つでも受けられなくなると、困る人はたくさんいるだろう。

私の弟は幼い頃からぜん息やアレルギーがあり、毎月の通院は欠かせない。入院する事も多々ある。そんな時も、医療費助成制度のお陰で安心して治療できている。

税金に対してマイナスなイメージを持つ人が多いのは、税の使われ方を知らないからなのだと思う。税の使われ方を知れば、プラスなイメージに変わって行くはずだ。

みんな一人では生きて行けない。誰かに支えられ、支えて暮らして行く。税金を納める事は、今の自分達の為だけではない。未来の子供達や全ての人々が幸せに暮らせる為の未来への貯金なのだ。みんながその意識を持てば、今よりもっと幸せな明るい社会になるだろう。

私も社会に出た時には、未来へ貯金をする一員になりたいと思う。今は、周りの人への感謝を忘れず、高校生活を勉強にスポーツに頑張ろうと思う。

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